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「感染力の強いデルタ株が猛威を振るっていますが、テレビ局はタレントたちのワクチン接種が広がるのを待つばかり。このままやり過ごそうとしているのでは? とさえ思ってしまいます」

 

こう語るのはテレビ番組の制作に携わっているスタッフ。

 

デルタ株の登場によって、連日2万人前後の感染者が発生している日本。芸能人の感染も爆発的に増加し、8月31日には綾瀬はるか(36)も感染し、入院していることが発表され、日本中に衝撃を与えた。

 

本誌も、7月末に感染し、一時は生死の境をさまよった野々村真(57)の感染源が13人ものクラスター感染を起こしたABCテレビ制作のドラマだったことを報じている。

 

多くの芸能人が出入りするテレビ局の感染対策は一体どうなっているのか。あるドラマ制作関係者は、ため息交じりに明かす。

 

「コロナ禍以降、どのキー局にも制作にあたり細かい感染対策マニュアルが作られました。しかし、それは昨年春に初めて出された緊急事態宣言が解除されるにあたって作られたもの。何度か更新はされているものの、内容は現在も基本的には変わっていません。

 

飛沫だけでなく、空気感染の可能性も指摘されているデルタ株の対策へアップデートしなければならない。しかし、急速なデルタ株の蔓延に対応が追いついていない、というのが実情です」

 

昨年6月、本誌は日本テレビのドラマ制作における感染対策マニュアルを入手し、内容を報じている。全64ページに及ぶ文書には、「1日の撮影時間は12時間まで(うち2時間は休憩)」「収録に立ち会う全員がマスク着用」「メインキャストは撮影時以外はセット内でフェースガード着用」「キスシーンなどの濃厚接触、アクションや歌唱など呼気量が上がるシーンはなるべく避ける」といった対策がずらりと並んでいた。

 

■最新版マニュアルを見ると…

 

それから1年。またも本誌は今年8月上旬に関係者向けに配布された、日テレの最新版マニュアルを入手。これは10月クールのドラマ制作に向けて作られたもので、表紙には「Ver4.1」という文字が。さらにページ数も120超えと昨年6月のものの約倍だ。さぞ対策も“更新”されているかと伺えるかと思いきや――。

 

最新版に書かれている主な感染対策は次の通り。

 

・クランクイン前の顔合わせや台本読み合わせは原則おこなわない。
・ラブシーン、いじめシーン、アクションシーン等の接近場面や歌唱シーンなどの呼気が上がるシーンの撮影に関して出演者本人・事務所の了承を取り、本番ワンテイクにする等留意し、最大限の安全に努める。

 

他にも、撮影中、撮影前後の状況ひとつひとつに対してどのようなやり方が好ましいか書かれており、かなり細かい内容だ。

 

しかし、基本的な内容はほぼ変わっておらず、デルタ株の空気感染に特化した内容も全く見当たらない。果たしてこれで本当に“更新”したといえるのだろうか。

 

また、先月に放送された『24時間テレビ 愛は地球を救う 想い~世界は、きっと変わる。』(日本テレビ系)の演出でも、不備を指摘する声も。ある医療従事者はいう。

 

「“医療従事者に感謝とエールを!”という企画で出演者が歌唱していましたが、かなりの密状態で大人数がフェイスシールドなどもなく歌っていました。企画の主旨と矛盾しているのでは?と思ってしまいました」(医療従事者)

 

日テレは先日、『世界の果てまでイッテQ!』の番組スタッフが7月末に都内でバーベキューに興じていたことが報じられたばかり。意識を具体的に“変異”させることが求められている。

出典元:

WEB女性自身

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