連載記事
エンタメ
長編大作『沈まぬ太陽』の幕間にバイオリンを奏でる歌姫 ダイアナ湯川インタビューエンタ@jisin 2009年11月24日 |
- 長編大作『沈まぬ太陽』の幕間にバイオリンを奏でる歌姫 ダイアナ湯川インタビュー
- vol.1 「新しい領域に足を踏み入れるっていうことは、最初は怖くもあった」
- vol.2 「二度と起きないように事故を風化させてはいけない、事故のことを知ってもらいたい」
- vol.3 「とにかく1度、聴いてほしい、私にチャンスをちょうだい(笑)!」
―'01年に2枚目のアルバム『コンチェルト』を発売して以来、クラシックの枠にとらわれないアーティストとのコラボレーションが活発でしたが、今年10月、ソロ活動8年ぶりに新作アルバム『バタフライ・エフェクト』を発売されることとなりました。まず、発売の日をどのようなお気持ちで迎えられましたか?ダイアナ湯川(以下ダイアナ):じっくり時間をかけて作ったアルバムだったので、それがようやく形になり、ショップの棚に並ぶというのはとても感慨深いですね。昨日の発売日の朝は、時差ボケで早く目覚めてしまったんですね、そのとき、ふと「今日なんだな~」としみじみと思いました。私自身、作品の仕上がりにとても満足していますし、作品を聴いてくれたたくさんの方がみんなハッピーになってくれたら、私もすごくハッピーになれます。お願いだから、みんな聴いてねっていう気持ちでした(笑)。
―「時間をかけた」というのは、やはり久々に新作を出すためにいろいろ考えながら作られたということでしょうか。どのようなコンセプトだったんですか?
ダイアナ:9年前、14歳でデビューアルバム『天使のカンパネラ』を発売後、翌年、セカンドアルバムをリリース、と最初の二作品がわりと一気に作られましたからね。ただし、私の中には、その2枚を制作しているときから「いずれは全く違うことをやりたい」という気持ちがあったんです。それは、全く違うことであって「クラシックから離れていく」ことを意味しているので、クラシックプレイヤーがそれをやるとなったら、やはり一度、自分をまっさらな状態にしなければならない。クラシックのルールみたいなものを全部忘れて、一から出直す必要があったんですね。
たとえば、まず、クラシックのプレイヤーは即興をやりませんよね。だから、improvisation(即興)を覚えなきゃいけないというのがありましたし、曲も書きませんから、曲作りも覚えなきゃいけない。新しい領域に足を踏み入れるっていうことは、やはり最初は怖くもありましたし、一歩を踏み出すまでになかなか勇気が必要でしたけれども、まぁ、徐々にやっていくうちになんとかこなせるようになっていきました。それには8年は必要だったのかなあって思います。
―「クラシックから離れる」ということが、ダイアナさんのやってみたい「全く違うこと」だったということですか?
ダイアナ:そうですね。クラシックから離れるということは、つまり、自分が違うことをやっていくことだけではなく、バイオリンという楽器がそういうことができる柔軟性のある楽器だということを世の中の人たちに知っもらいたかったんです。そのためにも、私はクラシックとは違う方向でやっていこう、と。それとやっぱり、私が「クラシック以外のことをやるの」と口で言っても、ダイアナ湯川はクラシックの人だという固定観念のある人にはなかなか信じてもらえないんです。「なんでやるの?」って言われるのがオチ(笑)。
―ジャンルにとらわれず、ポップスやクラブ系の音楽などを取り入れる曲作りや、即興演奏の技術はどのように学んだのですか?ダイアナ:即興は、本当、初期のころに、ある人となんとなくカジュアルに話をしていた時に「クラシック以外のことをやりたいの」というような話をしたら、その人が「じゃあ、ダイアナはどういうふうにやっていきたいの?」って聞いてきたんです。私が「分からない」と答えたら、「いま、僕がマネージしている男性シンガーがいるし、音もあるから、ここで即興で合わせてみない?」って言われ、そこで演奏したのが最初でしたね。突然でしたし、生まれて初めてのことだったので、果たして自分にできるか分からなかったんだけれども、「とりあえず、このさいだからやってみよう」と思って弾いてみたら、その人曰く「いいじゃない」って(笑)。
だぶん、一番何が大変だったかというと、最初の一歩を踏み出すことがとにかく大変でした。ちょっと怖かったっていうか。でも一歩踏み出してしまったら、その自由さがすごく気持ちよかったっていうか、やっぱりクラシックってすごく理論に基づいているので、急に開放されたような気持ちになれたんです。
―ライブでは即興で演奏されることが多いんですか?
ダイアナ:そうですね。いま、ライブで演奏するとなれば、今回の『バタフライ・エフェクト』の楽曲になってくるので、さほど即興というふうにはならないと思います。というのは、頭の中にたたき込まれているでしょう。ただ、この後ライブの数を重ねていくうちに、おそらくそういう即興性っていうものがどんどん出てくるんじゃないかなと思うし、出したいと思っています。
―ということは、普段私たちがアルバムで聴いているものとはまた別のものがライブで楽しめるってことですね。
ダイアナ:自分もそれをすごく楽しみにしているし、やっぱりライブっていうのはアルバムと同じものを弾いても面白くないと思うんです。そういった意味では、新しい自分自身にとっての新発見みたいなものがあるような気がして、今からライブをすごくやりたいですね。
- 長編大作『沈まぬ太陽』の幕間にバイオリンを奏でる歌姫 ダイアナ湯川インタビュー
- vol.1 「新しい領域に足を踏み入れるっていうことは、最初は怖くもあった」
- vol.2 「二度と起きないように事故を風化させてはいけない、事故のことを知ってもらいたい」
- vol.3 「とにかく1度、聴いてほしい、私にチャンスをちょうだい(笑)!」























