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「まだまだ目標は高いところにあります。満足せずにどの試合もやり切ったと思える波のないシーズンを続けて、オリンピックまでいきたいです」

 

こう試合を振り返ったのは紀平梨花(16)だ。3月20日から行われた世界選手権に出場した紀平。22日のフリープログラムでは自己ベストに迫る152.59点を記録。だがショートプログラムで7位と出遅れたことが響き、結果は4位に終わった。

 

初出場とは思えない善戦を見せるも、冒頭のように悔しさを隠さない紀平。そこには、血のにじむような練習の日々があった。3月18日の公式練習初日。練習を終えた選手たちが帰路につくなか、紀平は会場から少し離れた上尾市のスケートリンクへと向かっていた。

 

「紀平選手は昨年末に新調したスケート靴の調整をしにリンクへ立ち寄ったようです。滑った時間は10分ほどでしたが、入念に確かめている様子でした。練習後に、別会場でまた調整する選手はあまり見たことがありません」(フィギュア関係者)

 

そして、紀平がこのリンクを訪れたもう1つの理由があった。

 

「このリンクは、浅田真央さん(28)が現役時代から愛用していた場所なんです。昨年、彼女が主催したアイスショーの練習場としても使用していました。紀平選手は憧れの真央さんに近づくために、これまで努力を重ねてきました。尊敬する真央さんゆかりのリンクへ、勝利を誓いにいったのでしょう」(前出・フィギュア関係者)

 

今回は勝利を逃した紀平。しかし悔しさをバネに、来季はさらなる飛躍を見せてくれるはずだ。

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