私たちはたった一人では生きていけないもの。たくさんの人と関わり合って生きているのですから、人からイヤミを言われたり、腹が立つことされる場合が多々ありますよね。あなたはそのようなことをされたとき、どのようにご自分の気持ちをコントロールしていますか? 怒りにまかせて周りの人にグチやその人の陰口を言ったり、家族など周りの人に当たり散らす? それとも、がむしゃらに動き回ったり、働いたり、スポーツしたり、何か楽しいことに打ち込んで、一刻も早くそのことを忘れるようにしていますか? 後者は良い方法ですね。できるだけ早く、自分の中から怒りや不愉快な感情を追い出すことは、とても大切ですから。私もそのようなときは、他のことに熱中して、できるだけ早く気持ちを切り替えるようにしています。

でも、実はそれだけではなく、もうひとつ必ずしていることがあります。それは、想像力を駆使して相手の立場に立ち、相手が何故そのように不愉快な態度や、こちらを怒らせるようなことを言ったのか、心を落ち着けて考えてみるということです。すると、相手の状況や気持ちが次第に見えてくるのですよね。「彼女(彼)は最近、かなり辛い思いをしていて、そのために人に配慮する余裕がなくなっているようだ」「私は良かれと思ってしたことだけれど、彼女(彼)にしてみれば出過ぎたまねだったろう」など、何か思い当たる節が頭に浮かんでくるのです。すると、それまでの不愉快な気分も怒りもいつの間にか静まって、相手を許せる気持ちになります。それと同時に、それまでよりもずっと相手を温かい目で見ている自分に気づきます。

そして、「そうだ、これからは彼女(彼)に明るく優しい言葉を積極的にかけてあげよう! 最初は空振りだっていいじゃない。きっとだんだん私のことも理解してくれるようになるわ」と、そんなふうに考え実行できる心のゆとりも生まれます。私は「相手の立場に立って考え直す」を必ず行うようにしてから、人とのお付き合いがずっと楽しく、苦手な人はほとんどない状態になりました。