人間にとって、特に女性にとっては、年を取るのは辛いことですよね。30代の半ばを過ぎ、40の坂にさしかかる頃から、次第に失われていく若さに焦りと恐怖を感じ始めます。少しでも若くありたいと願い、「アンチエイジング」という言葉がしょっちゅう頭をかすめるようになります。「若さを保つ」とか、「若返り」といったうたい文句に敏感になり、少しでも効果があることだと聞けば、すぐに飛びついて試してみたりします。かくいう私もそうで、一時期、活性酸素を消すというサプリを次々に試してみたりしていました。

でも、残念ながら私の場合は、それらのサプリと相性が良くなかったのか、ほとんど効果が感じられませんでした。相変わらず、少しずつ年取ってきているんですよね。なんだか無駄な抵抗をしているようで、虚しくなってしまいました。そこで私は、自分自身に問いかけてみたのです。「あなたは10年前の自分に戻りたいの?」「できるなら戻りたいわ」「それは外見?」「そう、あの頃の若さがあれば……」「では、内面的には? あなたは10年前の自分と今の自分では、内面的に見て、どちらの自分が好き?」ここまで自分に問いかけて、私はハッとしました。

何故なら、私は10年前の自分自身より、今の自分のほうがずっと好きだということに気づいたからです。思い起こすと、その10年の歳月の間に私は様々の経験をしました。もちろん嬉しいこと、幸せなことはありました。でも、それと同程度の、いえ、それ以上に辛く苦しいこと、悲しいことも体験しました。振り返ると、それらの体験がひとつひとつ、私の栄養になっているんですね。自分で言うのはおこがましいのですが、10年前の私に比べると、内面的には今のほうがずっといい、成長していると、そのとき確信しました。

「もう、年をとることを恐れるのはよそう! これからは内面的にもっと成長できるように、努力していこう!」私はそう決意して、アンチエイジングのサプリをやめてしまいました。「心がいつまでも若ければ、精神的に成長を続けていけば、それでいいじゃない!」と心から思えるようになったのです。不思議なもので、それからの私のほうが、アンチエイジングにこだわっていた頃の私より、少し若返った気がしますし、周りの人からもそう言われるのです。