テレビで、俳優さんやタレントさんが「町を散歩する」といった番組がよくありますよね。私はこうした番組が好きで、ときどき見ているのですが、実際に自分が知らない町を散歩してみるのは、とても良いことだと思っています。何故なら、通勤や買い物など、日常生活において通る道はごく限られてしまうもの。散歩でさえ、いつも同じ道をたどることになりがちなんですね。

住み慣れた町、いつも通る道というは、それはそれで心安らぐものがあります。でも、気持ちを切り替えたいときなどには、ちょっと物足りないというか、刺激不足という感じがするのです。こういうとき私は少し足をのばして、よく知らない町、例えば浅草、谷中、千駄木など、東京の下町を散歩します。目的を決めずに足の向くまま、気の向くまま歩いて、たまたま出会ったお店を覗いたり、甘味処などに入ってお茶したり……。平凡なことですが、これが意外なほど素晴らしいひととき、良い刺激になるのです。

とにかく目的を決めずに歩く、これがいいのですよね。それから無理して歩き回らないこと。「せっかく来たんだから、あそこもここも見なければ!」「運動のためにもっと歩かなきゃ!」と考えると、それ自体がプレッシャーになって、あまり良い気持ちの切り替えにはならなくなってしまいます。「疲れたら休めばいい、途中で帰ればいい」と気楽に、自由に考えて歩くことが大切。何の縛りもない状態で、散歩をしながら、心を思いきり解放してあげるのね。すると、精神的な疲れなどいっぺんに吹き飛んで、「幸せ!」という言葉が自然に口をついて出てくるようになりますよ。