では、石たちのパワーを享受するには、石たちが身近にありさえすれば、それで良いのかと言えば、そうではありません。あなたが石たちを身近に置くという「意識」または「意志」が必要なのです。ただ身近にあるだけなら、石はまさに「路傍の石」であり、あなたとは関係のない存在だからです。

このことを逆説的にお話ししますと、マクロ的にはこの地球という星には石たちが、それこそ無数にあります。地域によっては、いわゆるパワーストーンと呼ばれる石だらけの土地の上で、日々の生活を営んでいる人たちもいます。もっと現実的な例では、パワーストーンをビジネスにしていて、ときには、体が埋もれてしまいそうなほど、たくさんの石に囲まれている方々もいらっしゃいます。

でも、地球はその無数の石たちに癒され平和でしょうか? 石の産地の人々は他の土地の人々より幸せでしょうか? パワーストーンを日々取り扱っている会社の方々は一般の会社の方々より、ずっと運が強いのでしょうか? 私はそのような報告もそれらしい実態も見聞きしたことがありません。つまり、石たちは、ただそこに「あるだけ」ではなんのパワーも発揮してくれないのです。

もうひとつ重要なことがあります。「石との出会いは自然とやって来る」とよく言われるということを前にも触れました。でも、この言葉と冒頭のあなたの「意志」または「意識」との間には何があるのでしょう? 石たちを身近に置くという能動的なあなたの「意志」または「意識」に対して、「出会いは自然とやって来る」という受動的な態度には矛盾するものはないのかしら。この答えは簡単です。あなたが石たちになんの興味も持たないならば、石たちはやってきません。「自然とやって来た」のは、あなたが望んだ「意識」の結果なのです。

だからと言って考えすぎないでくださいね。石たちからパワーをもらうためには、常に石たちの存在を意識し続けなければならないのかと言えば、そんなことはありません。あなたがどこかの町のパワーストーンショップ、あるいはネットや通販カタログなどで気に入った石に出会い、それを購入したとしましょう。ところが、日が経つにつれて、それが部屋に置いてあることさえ忘れてしまったとしましょう。これは、外側から見れば、あなたがその石を見捨てたかのような状態です。

ところが、これをあなたと石のバイブレーションという内側の世界から見てみると、違うのです。あなたは決して石を見捨てているわけではありません。そこには、いわば「無意識の意識」が息づいていて、あなたと石の波動の共振がしっかり継続しているのです。

実際、私は数多くの石たちを身近に置き、手首にはお気に入りの石のブレスレットをつけていますが、そのすべての石たちをひとときも忘れずに、意識し続けているわけではありません。ものによっては、年に何回しか手に取らない石たちもあります。つまり、石たちと人間とのコミュニケーションは、人間同士のコミュニケーションとはちょっと違う種類のもの。時間や距離といった、人間の物差しでは測れない、別次元の潜在意識下のコミュニケーションであると理解してくださいね。

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