さて、この章の最後に改めて石たちの横顔を見つめ直してみましょう。「石たちと心を通わせる」、「石たちに願いをかける」とは一体、何を意味しているのでしょう? パワーストーン関係の書籍などでは、この本質的な問いは、「当然のお約束事」といった感じで、何の疑問符もついていません。でも、ここを避けて通る訳にはいかないのです。私なりにお答えしておきましょう。

まず、「石たちに心を通わせる」という行為が成立する条件は、石たちが人間と同じように、あるいはそれ以上にコミュニケーション能力をもっているのを認めることです。今までほとんど無意識に「石たちに願いをかける」と言っていた人たちも、「え?! 石たちがそんな能力をもっているなんて!」とにわかに否定の側に身を置くことでしょう。でも、石たちの能力を認めない以上、石は単なる石で願いごとなど聞き入れてくれる対象ではなくなり、パワーストーンという世界も崩壊します。

では、石たちのそうした能力をどうしたら証明できるのでしょう? これは現代の科学では証明できません。でも科学で証明できないからといって、石たちの能力を否定する必要はないのですよね。ご存知のように、宇宙を含めた私たちの世界というのは、現代科学においては、全体のほんの一部しか解明されていません。分からないことの方がだんぜん多いのです。科学を極めれば極めるほど、この深遠なる宇宙の不思議さに圧倒され、科学を超えた真理の世界があると確信するようになった科学者や医者も少なくありません。あの相対性理論のアルベルト・アインシュタインでさえそうです。生涯を通して真摯に向き合っていたのは「人知を超えた存在の聖なるもの」であったと言われています。

Stone_061107 ここでひとつの考え方をご紹介しましょう。宇宙はひとつの法則にしたがって営まれているという考え方です。人間はこの宇宙の営みから遊離した存在でしょうか? 石たちはこの宇宙から独立した存在でしょうか? この宇宙にあるものすべては何一つ遊離し、独立して存在できるものはありませんよね。すべては何らかの法則に従って存在しています。そうした視点から石たちを見直してみると、無生物と思われている石たちも、現代の科学を超えたもっと深淵なるところでは生物である可能性が十分あり得るのです。つまり、「石と心を通わせる」、「石に願いをかける」とこころに決めた以上、石たちのそうした素顔をも許容できるだけの広い心を持つ必要があるのです。

私は、この考えをさらに進めて、石たちとお友達になるということは、たぶん宇宙とひとつになることだと思っています。石たちを通して宇宙の法則と交信し、心を一体化させていくことができるのではないかと考えています。さあ、あなたの手元にある石たちをそうした想いで見つめ直してみましょう。その石たちは、あなたが宇宙と一体化するその入り口の扉であるかもしれません。