「クンツァイト(Kunzite)」といっても、宝石やパワーストーンによほど関心が高い方でないとご存知ない石かも知れませんね。実は、私にとっては15年ほど前に出会った、たいへん思い出深い石なのです。私がプロデュースするモイラジュエリーが誕生するずっと以前のことです。札幌で行われたティファニーの展示即売会に呼ばれて、私はそこでリングやペンダントを身につけて、宝石についてのお話しをするというお仕事をいただきました。そのショーは一日に三回行われたのですが、最初に身につけたリングが、まさにピンクに輝く「クンツァイト」だったのです。

Stone_070213 一点が100万円を超える、たいへん高価なリングでしたが、ショーが終わると同時に売り切れてしまい、クンツァイトの明るく優しい美しさだけが私の記憶に残りました。モイラジュエリーをプロデュースするようになって、かれこれ8年くらいになりますが、その当初から、いつかはクンツァイトを使ったジュエリーを創りたいと、思い続けてきました。そして、その夢が昨年実現したのです。写真のペンダントがその最初の作品です。

では、このクンツァイトは、いったいいつ頃から人々の心をとらえていたのでしょうか。意外に思われるかもしれませんが、クンツァイトが発見されたのは、実はわずか100年ちょっと前。1902年にアメリカのカリフォルニア州で発見されました。そのことから、「カリフォルニアン・アイリス」という別名もあります。また、「クンツアイト」の名称はアメリカの宝石の権威とされるKunz博士にちなんで命名されたとのことです。

私は多くのクンツァイトを見てきましたが、他の石と同様にジュエリーと呼べるハイグレードの石と、パワーストーンとしてお手軽にそばに置いたり、身につけられる石があります。でも、いずれも紫がかったピンクの美しい石で、その紫が少し濃いめの石と、ピンクのほうがやや強めのものがあります。同じピンク系の石にはローズクォーツがありますが、クンツァイトのほうが、華やかな感じがしますね。「美しい王女様を想わせる石」と言う方もいますよ。

特にハイグレードの石は、真上から見ると、光が溢れ出てくるような輝きがあり、思わずうっとりとしてしまいます。写真のモイラジュエリーで使わせていただいている石もそのひとつ。ピンクと紫のあんばいが何とも気品があって、それでていてゴージャスな輝きがあり、思わず一目惚れ! 「ロイヤル・バイオレット・クンツアイト」という名称をつけてしまいました。

さて、この石にはどのようなパワーがあるのでしょうか。それは次回にゆっくりお話ししましょう。