「ジェイド」は和名の「翡翠(ひすい)」ともども、その語源に大変興味深いものがあります。英語の辞書で「jade」を調べると、その語源はスペイン語の「ijada」で「腎臓」を意味し、腎臓病に効くと信じられていたとあります。一方、「翡翠(ひすい)」を広辞苑で引くと、まず目に飛び込んでくるのが「翡翠はカワセミの異称」であるという説明。では、なぜ石の「翡翠」と鳥の「カワセミ」が関係しているのかと言えば、これはカワセミの羽の色が翡翠の色とよく似ているからということのようです。

なかなか興味深いのは、時代を遡ると、中国では翡翠のことを元々、「玉(ぎょく)」と呼んでいたということ。それがいつの間にか、本来は鳥を意味していた翡翠(カワセミ)が、石の翡翠(ひすい)を指すようになったようです。ということは、「腎臓」を意味する西洋の「ジェイド」の語源と東洋の「翡翠」の語源はまったく関係のないところから発せられていると言えるでしょう。それだけこの石は両世界の中で、それぞれに独自な歴史を持ってきたのかもしれませんね。

Stone_070507 ところが驚くことに、ジェイドは洋の東西を問わず、「魂や細胞を再生させるパワー」があると信じられ、死者の永遠の命を祈願する石として遺体と一緒に埋葬したり、生前においてもさまざまな護符として利用されていたのです。つまり、パワーストーンとしての効力に関しては、東洋も西洋も全く同じなのですよね。

ジェイドは護符としての効能、まさにパワーストーンとしては、知恵を与えてくれる、人徳を高めてくれる、魂の品位を高めてくれる、直感力を養ってくれる、潜在能力を引き出してくれる、あるいは事故や災難から身を守ってくれるといった効能があるとされています。ここで共通しているのは、低次元の御利益願望ではありません。もっと次元の高い、高潔な願いに対して応えてくれる石と信じられてきたことが見えてきますね。

ですから、もしあなたがジェイドに特別な関心が湧いて、身につけてみたいと切に願うようになったとしたら、それはあなたの人生が大変すばらしいステージに至る暗示だと理解しましょう。そして、ジェイドを手にしたあなたは、きっと今までのあなたとどこか違って、より神聖なもの、より高貴なもの、より高邁なものを目指すようになるはずですよ。でもこれは、ジェイドがそうさせているのではなく、あなた自身の中で熟成されてきた、より高次への脱皮、羽化をジェイドが後押ししているに過ぎないのですよね。ジェイドが、宗教家などの精神的指導者にふさわしい石と言われるゆえんでもあるのです。