ヨーロッパにおける騎士道の鑑として有名なアーサー王をご存知ですか? この王の伝説に登場する聖杯が、実は「モルダバイト」で作られていたという話があります。ただ、アーサー王そのものが実在の人物かどうかが定かではないので、聖杯の真偽も不確かなものと言えます。でも、モルダバイトが5、6世紀ヨーロッパの大英雄伝説の中に登場するには、それだけの理由があったはず。少なくともモルダバイトは「聖杯」の素材として申し分ない「聖なる石」という認識が当時の人々の間で定まっていたということですね。

ただし、モルダバイトがパワーストーンとして今日のような評価を受けるようになったのは、20世紀になってからのこと。1960年代後期から70年代にかけて台頭したニューエイジの人々、とりわけクリスタルヒーリングの騎手たちによってです。私としては、モルダバイトに対する、その彼らの考え方や主張を全面的に受け入れるほどには、理解がおよばない部分があります。でも、参考になる面も多くありますので、敢えてここでご紹介しておきましょう。

Stone_080212まず、多くの主張に共通した基本的な認識は、モルダバイトには宇宙と地球のエネルギーが融合されており、そのエネルギーは宇宙と地球の調和を促進させる働きをもっているというものです。さらに、この石には人間の肉体を借りて地上にはじめて降り立った魂(スピリット)が抱く戸惑いや孤独感といったトラウマを癒すパワーがあるというものです。この考え方を理解するためには、「人間の真の姿は肉体という外套をまとった魂(スピリット)である」という前提認識が必要だと言えるでしょう。

では、こうした解釈が出てきた元はと言うと、すでにお話ししましたが、この石の誕生の特殊性にあるのではないかと思います。そのことをちょっとだけ復習してみると、地球に存在するほとんどの鉱物は、地球の内部で組成されたものです。それに対してモルダバイトは、ある日突然宇宙から飛んできた巨大な隕石の衝突によって出来た新しい鉱物です。その巨大隕石といった衝撃的な出来事自体を踏まえて考えると、ニューエイジの人々がモルダバイトに特別な意味合いを感じ取るのは、そう突飛なことではないですよね。

でも、ニューエイジの人々が言うような次元まで入り込まないでも、私は良いと思います。あなたがもしモルダバイトと出会い、強く惹かれるようであれば、この石を身近において、親しくお付き合いしてみてくださいね。すると、あなたはいつの間にか、人付き合いの良い明るい性格の人間に変わっていることに気づくでしょう。これは、あなたの心の奥深くに閉じこめられていた魂のトラウマを、このモルダバイトが解放してくれたお陰だと受けとめてくださいね。