一口に「オパール」と言っても、生成のプロセスや採掘場所によって様々な特徴を持っています。今日では、世界のオパールのほとんどがオーストラリア大陸産、残りのわずかな部分がメキシコで産出されています。インド、ニュージーランド、ホンジュラス、米国、ペルー、それに日本などのも産地として数えられています。ただし、その産出量はごくごくわずかです。

したがって、オパールを語るには、オーストラリア産とメキシコ産に視点をフォーカスすることで、オパールの全体像が浮かび上がってきます。では、オーストラリア産とメキシコ産のオパールの違いはどうなのでしょうか。大変興味深いことに、両者にはその生成プロセスに大きな違いStone_080806_2があるのです。

オーストラリア産のオパールは、砂の層が地下に沈んで出来た堆積岩の隙間にケイ酸を含んだ熱水が入り込み、それが長い時間をかけて沈殿し、オパール化したものとされています。一方、メキシコ産のオパールはどうでしょう。これが堆積岩ではなく火山岩の中から採掘されているのです。このことから、地底で固まった溶岩の亀裂の中に、ケイ酸を含んだ熱水が入り込み、それが沈殿しオパール化したものであると言われています。「ケイ酸を含んだ熱水が入り込んで沈殿」ということに関しては、オーストリア産もメキシコ産も同じですね。

では、この生成プロセスの違いはオパールの輝きにどのように反映しているのでしょうか。明白なことは、堆積岩の中で生成されたオーストラリア産オパールは比較的低温の温水が長期間にわたって作用したこと。そのため内部の構造が不均一となり、細かな遊色効果が現れているのです。一方のメキシコ産オパールはケイ酸を含んだ高温の熱水が溶岩の亀裂に入り込み、比較的短い時間で生成。そのことから内部の構造が均一となり、透明度が高く大柄な遊色が見られます。

こうした特徴を備えたオパールとして有名なのは、「オーストラリアオパール」、「ブラックオパール」、「ボールダーオパール」、「メキシコオパール」を挙げることができるでしょう。最初の三つはすべてオーストラリア大陸から産出されるオパールです。最後の「メキシコオパール」はその名のとおりメキシコの産です。

それでは、上記4種類のオパールの特徴を見ていきましょう。

オーストラリアオパール

白地に薄緑や赤、オレンジ、イエローなどの遊色を持ったオパールがこの「オーストラリアオパール」の代表格です。そうは言っても鉱物は天然のものです。そのバリエーションは幅広く、同じ「オーストラリアオパール」でも多様な分類がされています。一般的に白地のオパールは「ホワイトオパール」と呼ばれています。でも、その中でいくらか透明度があるものは「ライト・クリスタルオパール」と呼び、グレーがかった地色のものは「グレーオパール」、クリーム色の半透明のものは「ミルキーオパール」と呼んでいます。

これらのオーストラリアオパールの産地は、オーストラリア大陸中央より南に下ったサウスオーストラリア州のクーパーピディやミンタビーといった地域にあります。これらの地域は、赤茶けた荒涼たる景色が延々と続く砂漠の中にあり、昼間は40℃、夜間は氷点下という、恐ろしいほど寒暖の差の激しい地帯です。したがって、街の人々の多くは地中に穴を掘り、その中で暮らしながらオパールを堀り、一攫千金の明日を夢見ながら暮らしているとか。ちなみに、この穴の住居は「ダグアウト・ハウス」、つまり「待避壕ハウス」と呼ばれていて、壕の中は年中23℃~25℃に保たれているそうです。人間の生存能力の強さとその術はたいしたものですね。

では、今回はここまでにして、「ブラックオパール」、「ボールダーオパール」、「メキシコオパール」の3種類は、次回にご紹介することにしましょう。