維新崩壊で求心力低下…孤立無援の橋下徹を救う「あの男」

 

「橋下さんは石原さんに毒まんじゅうを食わせたと思っていたが、じつは橋下さんが食わされていたんだ——」

 

橋下維新を当初からウォッチしてきた政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は言う。自民大勝の衆院選。最大の愚者ぶりを満天下にさらしたのは橋下・日本維新の会であったかもしれない。『第三極』ともてはやされ、みんなの党からのラブコールを袖にして、電撃的に石原慎太郎氏(80)率いる太陽の党と合流。両雄並び立って衆院選で大旋風を巻き起こすはずが、およそ期待外れの結果に終わった。

 

「橋下さんが主張していた脱原発やTPP参加などが、合流によって大きく後退。また、対中国問題などで強硬発言する石原節のせいもあって、大阪での日本維新の支持率はかげりを見せ、結局、全国的にもイメージは色あせてしまったんです」(政治記者)

 

維新の会のブレーンと言われた竹中平蔵氏(61)は、大阪4区で維新の会の候補者がいるのに自民党の中山泰秀氏を応援。竹中氏は旧たちあがれ日本の平沼赳夫氏とは犬猿の仲。呉越同舟とはいかずブレーンを失ったのだ。いっぽう石原氏には2名のベテラン議員がついており、合流以降は彼らが党運営の主導権を握った。

 

旧たちあがれ日本出身のベテラン政治家たちの視線は政権党に復帰した自民党に熱く注がれている。いっぽうで、安倍自民による切り崩し工作が行われるのは確実だ。

 

「実は自民党の安倍晋三総裁(58)は、総選挙後をにらんで、自民党から旧維新の会に移った大阪区議や市議の復党にいっさい条件をつけるなと指示を出している。雪崩をうって維新を離党する議員が出るだろう」(政治部記者)

 

求心力を失い、孤立無援となった橋下氏。そんな彼に手を差しのべる者があるとすれば、みんなの党の渡辺喜美氏(60)以外にはあるまい。もともと維新と、渡辺氏率いるみんなの党の関係は親密だった。解散前には維新とみんなの党は共通公約に合意、選挙協力の調整に入っていた。だが、そこに石原・太陽の党との電撃的合流……。

 

「渡辺さんは橋下さんに裏切られたんです。しかし、今回の選挙でみんなの党は維新の候補者の60人以上を推薦した。約束を反故にされても、渡辺さんは橋を架けつづけ、橋下さんに救いの手を差しのべているのかもしれません」(鈴木氏)

 

大阪知事で日本維新の会幹事長の松井一郎氏は「僕も橋下も言いすぎた。生意気だった。(みんなの党の)渡辺喜美代表ともう少し丁寧にお話しさせていただくべきだった」と反省の弁を漏らし、みんなの党との連携強化に前向きな考えを見せている。それに対し、みんなの党幹事長の江田憲司氏は、「旧太陽の党勢力との決別が条件」との意向を示している。

 

いま橋下氏は「君を総理にしたい」などという石原氏の甘言に乗せられた自分を激しく悔いているに違いない。

 

 (週刊FLASH 12月18日号)

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