大阪の街が燃えている。大阪都構想の是非を問うための、史上最大規模となる住民投票が迫っているのだ。

 

ターミナル駅では賛成派、反対派が入り乱れて演説合戦が繰り広げられ、街中のそこかしこには投票を呼びかけるポスターが貼付。市営地下鉄車内でも、「(投票に)絶対に行きましょう」というアナウンスが連呼される。6日現在の不在者投票者数は11万7千500人。投票率60%を超えた4年前の市長選を上回るペースだ。

 

そんななか、橋下徹市長(45)からツイッターで「バカ」「嘘八百」と罵倒されたこともある京大大学院・藤井聡教授が5日、都構想の危険性を明らかにする学者の記者会見を開催した。

 

「先日27日からネットで呼びかけを始めたところ、一週間でさまざまな分野の研究者126名からご賛同いただきました。これだけ多くの学者が多面的に批判していることからもわかるように、橋下市長の語る大阪都構想はあらゆる学術的視点から考えて『論外』としか言いようがありません」(藤井教授)

 

参加した学者からは行政サービスの低下や市解体によるコスト肥大化などを懸念する声が相次いだ。藤井教授らの会見についての感想を本誌が橋下市長に直接尋ねてみると、次のような橋下節が返ってきた。

 

「何を言わんとしているのかさっぱりわかりませんね。僕のことが嫌いなんでしょう」(橋下氏)

 

つねに政界の台風の目として耳目を集めてきた橋下氏だが、敗北すれば「政界を引退する」と断言。だが、「7年前の府知事選挙では『2万%ない』と言いながら出馬していますから」(府政担当記者)と早くも疑問視する声もある。橋下氏が勝利した場合、維新の党は自民党と連立を組むのが既定路線だ。

 

「『大阪都』という名称を実現するためには国会での法改正が必要ですので、橋下市長は自民寄りにならざるをえません。これは野党分断をもくろむ安倍政権にとってもってこいなんです。今年11月の市長選に橋下氏が出馬せず、政府の役職に就くという話も浮上しています」(自民党関係者)

 

改憲をもくろむ安倍首相にとって、慎重な姿勢を崩さない公明党を揺さぶるためにも維新の存在は好都合。

 

「改憲の国会発議を可能にする衆参両院での3分の2確保をめざす安倍首相にとって、頼りは改憲に積極的な橋下維新なんです」(政治部記者)

 

世論調査では「大阪都構想」の賛否は拮抗。“今年最大の政局”が迫る。

 

(週刊FLASH 5月26日号)

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