「125万件にのぼる年金情報の流出問題の影響が大きい。今国会での安保法制の可決は難しい、という空気が自民党内に漂ってきています」(政治ジャーナリストの角谷浩一氏)

 

“早く質問しろよ”という安倍晋三首相(60)のヤジも痛かった。にわかに“混乱のるつぼ”と化した永田町で、安倍首相が頼りにするのが、二階俊博自民党総務会長(76)だ。先月末、3千人の訪中団を率いた二階氏は、北京の人民大会堂で中国財界との交流会に臨んだ。そこに突然、習近平国家主席が登場し、会場を沸かせた。

 

「交流会の最中、安倍首相から何度も電話がかかってきたそうです。首相からねぎらいの言葉があったそうですが、異例のこと」(同行した記者)

 

首相の期待を背負う二階氏が、同行記者団とのやり取りで唐突に口にしたのが、「AKB48」の名前だった。5月26日、中国・大連での洋上クルーズの中の、こんな発言だ。

 

「いま、AKB48を中国にということでご努力いただいている。若者たちが興奮して爆発的な日中関係ができるのではないかと思う」

 

だが、AKB48を運営するAKS広報は、二階氏からの依頼について、「そのような事実はありません」と言う。二階事務所に真意を聞いてみた。

 

「二階本人がAKB48に対し中国訪問を依頼した事実はありません。上海、ジャカルタでの成功事例からみても、各国との若者世代の交流事例として紹介したもの。もし実現されれば、特に両国の若者世代の交流発展に大きく寄与するものと期待しています」

 

さすが、自民党総務会長。AKB48の活動にも詳しいようだ。

 

「AKB48を生んだ秋元康氏は安倍首相と親しい。3人の関係からみて、AKB48の訪中が実現する可能性も」(政治部記者)

 

AKB48にすがるのは、日中関係だけではない。選挙権年齢を20歳から18歳に引き下げる議論のなかで、坂本哲志自民党衆議院議員が、「憲法に非常に詳しい」と、AKB48メンバーの内山奈月(19)を参考人として国会招致する考えを示したのだ。彼女は憲法全文の暗唱が特技。

 

だが、自民党国対筋から「パフォーマンスにすぎる」と横やりが入り、彼女自身の都合もつかなかったため、断念。坂本議員の事務所に正式に依頼したか問い合わせると、「お答えできない」との回答だった。

 

「アイドルを参考人に呼ばなかったのは賢明です。一方で自民党などが呼んだ憲法学者が3人とも“安保法制は違憲”と明言したことで、今国会での法案可決は難しい状態に。4月末の米議会演説で“この夏までに成就”と安請け合いした首相にとって厳しい状況、秋の臨時国会まで継続審議となる可能性が出てきました」(前出・角谷氏)

 

(週刊FLASH 6月23日号)

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