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「北韓(北朝鮮)の核実験を断固糾弾する!」

 

北朝鮮が「水爆実験成功」と高らかに宣言した翌日の昼。東京・千代田区にある朝鮮総連本部前では、シュプレヒコールがこだましていた。韓国民団関係者約60人が、厳戒警備のなか声を上げたのだ。その中心にいた、徐史晃・青年会中央本部会長(35)は、複雑な心境をこう表現した。

 

「日韓関係の改善に向けて一歩踏み出した矢先だったので、憤りを通り越して悲しく、ショックです……」

 

だが、ある自民党議員は「言い方は悪いかもしれませんが、水爆実験発表のおかげで、我が党への批判が弱まると思います」と本音をつぶやいた。

 

今回の実験は安倍政権にとって“神風”だった、と結論づけるのは「インサイドライン」編集長の歳川隆雄氏だ。

 

「北朝鮮への国連安保理の制裁決議をアメリカとともに主導することができました。

 

また、今月おこなわれるマスコミ各社の世論調査で、内閣支持率は確実に上昇するでしょう。

 

24日投開票の宜野湾市長選は、現在五分五分の情勢ですが、安倍政権が支える現職の佐喜眞淳市長が辛勝するところまでもっていけるかもしれません」

 

直近の選挙だけにとどまらない。今年5月に控える36年ぶりの朝鮮労働党大会まで、北朝鮮から“神風”が吹きつづけるのだ。

 

「私は、米韓が合同軍事演習をする2〜3月、もしくは金日成誕生日の4月15日前後に、北朝鮮は人工衛星を打ち上げると予測しています」(軍事ジャーナリストの惠谷治氏)

 

これは、安保法制廃止で団結を狙う野党にとっては逆風になる。この勢いで、もし安倍首相が衆参W選挙に踏み切れば、圧勝の様相。その先にあるのが、安倍首相が悲願とする憲法改正だ。

 

「安倍政権は、有事を想定した『緊急事態条項』の追加を憲法改正の出発点にする方針。北東アジアの不安定化は、まさにうってつけ。水爆実験が、憲法改正の機運を一歩前進させたことは間違いありません」(自民党関係者)

 

持ち前の強運で風穴を開けてみせた安倍首相。だが、永田町には「政治家は得意分野で転ぶ」という格言があることをお忘れなく。

(週刊FLASH 2016年1月26日号)