「ママの枕営業は不法行為にあらず」

 

そんな画期的(!?)な判例が話題になっている。きっかけは、50代女性が、夫と7年間にわたって肉体関係にあったとして、銀座のクラブのママ・A子さんを訴えたことだった。原告の代理人だった青島克行弁護士はこう語る。

 

「A子さんは陳述書で原告の夫との性交渉を明確に否定しました。それなのに、始関(しせき)正光裁判官(57)は唐突に枕営業を論点に持ち出してきたのです」

 

結局、A子さんの行為は“枕営業”であり、不法行為ではないと認定された。

 

判決文によると、「ソープランドに勤務する女性のような売春婦」(判決文まま)と性交渉をしても、妻への不法行為ではない。枕営業とソープランドの違いは対価が直接か間接かにすぎないから、「『枕営業』であると認められる場合には、売春婦の場合と同様に」(同前)不法行為ではないという。

 

なんとも裁判官の倫理観を疑わざるをえないロジックだが、じつはこの判決が下ったのは昨年4月のこと。これが「司法ジャーナル」’15年6月号で取り上げられ、さらに朝日新聞が報じたことで話題となった。

 

裁判所に「売春婦の場合と同様」と認定されたことをA子さんはどう思うのか?

 

「どうぞ、お座りください」

 

銀座のある店を訪ねると、A子さんが出迎えてくれた。「A子さんですか?」と記者が問うと、取材であることを察知したバーテンダーがすかさず、「初めて?申し訳ないね。紹介者がいないとダメなんだ」と割って入る。

 

追い返される記者に、A子さんが「ごめんなさいね」とニコリ。やはり銀座の女。1枚上手のようだ。

 

(週刊FLASH6月23日号)

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