14日の成人式の日、天皇陛下と美智子さまは東京都町田市にある玉川大学を訪問された。

 

玉川大学教育博物館では企画展『石に描かれた鳥たち ジョン・グールドの鳥類図譜』が開催中。両陛下をご案内したのは、愛娘・黒田清子さんだった。ジョン・グールドは19世紀イギリスの博物学者で40巻の鳥類図譜(図鑑)をまとめ、それが玉川大学にも所蔵されている。皇室ジャーナリストの松崎敏弥さんは次のように語る。

 

「清子さんは結婚前、山階鳥類研究所で非常勤研究員として勤務していました。その仕事の一つが、グールドの図鑑に掲載されている鳥類の学名を、最新の学名に修正することでした。結婚後も、’08年から玉川大学の外来研究員として図鑑の研究を続けています。いわば黒田さんのライフワークであり、企画展の監修も務めました。昨年秋ごろからは企画展の準備のため、自分で車を運転して、頻繁に大学に通っていたそうです」

 

いわば企画展は”愛娘の晴れ舞台”。雪が降りしきるなかにもかかわらず、美智子さまの笑顔は到着されたときから生き生きと輝いていらしたという。グールドは、多く鳥を実物大で収録していたため、図鑑はかなり大きい。精密で色鮮やかな鳥たちの絵を両陛下は時間をかけてご覧になり、スーツ姿の清子さんから説明を聞き、幾度もうなずかれた。

 

ハプニングが起きたのはハチドリの図鑑の付近だった。美智子さまが「こちらから見るとキレイですよ!」とおっしゃり、両手で陛下の左腕を抱えて、さっと引っ張られたのだ。陛下は一瞬驚かれたご様子だったが、すぐに照れたような笑顔を浮かべられた。そして美智子さまとまるで頬と頬がつきそうな距離でお顔を並べられ、ハチドリの絵をしばし眺められたのだ。宮内庁関係者はこう話す。

 

「美智子さまは、清子さんのご案内で企画展をご覧になるのが、とてもうれしかったのでしょう。両陛下が、お互いの腕を支えられることはよくありますが、ハチドリの図鑑の前で美智子さまが天皇陛下の腕を引かれたときは、まるで抱擁されたようにも見え、陛下への深い愛情が伝わってきました。清子さんは、頬を少し赤らめていらっしゃいました。ご両親の包み隠さない愛情表現をご覧になって、照れていらしたのかもしれませんね」

 

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