昨年末、政府の地震調査研究推進本部が公表した資料によると、「今後30年以内に震度6弱の揺れにあう確率」のトップは静岡で89.7%、続いて三重の87.4%となっている。さらに千葉で75.7%、神奈川で71%、奈良で70.2%。

 

なぜこれらの地域で地震がおこりやすいかというと、静岡から三重、さらに四国沖まで南海トラフ、関東には相模トラフという大断層があるからだ。次の大地震は、この2つのどちらかで起きる可能性が高い。活断層研究が専門の東洋大学社会学部教授の渡辺満久氏がこう指摘する。

 

「関東大震災から’95年の阪神・淡路大震災までが72年、安政江戸地震(1855年)から関東大震災までが68年です。つまり、約70年周期で大きな地震がありました。阪神・淡路大震災以降、各地で群発的な地震があり、ついに東日本大震災が発生した。今後も、M6級程度の地震はいつでもどこでも起きるし、M8級の大地震だって、いつ起こるかわかりません」

 

南海トラフ地震が起きた場合、津波と揺れで最大32万3千人の死者が出ると予測されている。当然、静岡県御前崎市にある浜岡原発にも大津波が襲うはずだ。重要なのは、南海トラフだけでなく、相模トラフに起因する地震でも、浜岡原発への大津波が想定されることだ。モデルとなるのが1703年に起きた元禄地震だ。

 

「元禄地震は、M8超級と推測され、関東大震災を上回る規模でした。震源が相模トラフにつながる房総半島南端だったため、関東大震災では発生しなかった大津波が小田原など相模湾沿岸に押し寄せた」(武蔵野学院大学の島村英紀特任教授)

 

元禄地震で、房総半島の突端が3.4メートルも隆起し、多くの場所で液状化現象が起きた。伊豆半島では20メートル近い津波が沿岸部を襲っている。現在、浜岡原発では高さ22メートルの巨大な防潮堤が建造されているが、液状化現象の恐れを考えれば、福岡第1原発の二の舞となる可能性は非常に高いといえるだろう。

 

(週刊FLASH 5月14・21日号)