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男性として生まれ、数年前に女性に「トランス」した男と女のハイブリッド弁護士・仲岡しゅん氏。大阪生まれ、大阪育ちの若き闘士が、みなさまのトラブルをシュッと解決!

 

【今回の相談】「夫がギャンブル依存症です。私に黙ってほとんどのお金を競馬とパチンコにつぎ込んでしまうのです。『病院で依存症の治療をせえへん?』と提案したら怒り狂ってしまい、現在は家庭内別居状態に……。法的手段を使って夫がお金を使えないようにし、ギャンブルをやめさせる方法はありませんか」(40代女性・アルバイト)


【回答】「残念ながら、法的に解決する有効な手段はありません」(仲岡しゅん)

 

今回のご相談は、お連れ合いのギャンブル問題。こういう依存症は一種の病気ですから、なかなか本人の努力だけでは回復しづらいものですわ。そして、貴女がお連れ合いを回復させるよう治療を勧めていらっしゃるのに、逆ギレするとは困ったものですね。

 

ギャンブル依存は大きな社会問題でもありますから、最近では公営ギャンブルやパチンコ業者も対応に乗り出しているようです。

 

日本中央競馬(JRA)は、ちょうど昨年末から、ご家族の申告があれば、馬券のインターネット売買を停止する旨の約定を置きました。また、パチンコ業界も、家族からの申告によってパチンコの利用を一部制限できる「家族申告プログラム」の運用を開始したようです。

 

しかし、これらはあくまで、ギャンブル業者の自主的な取り組みであって、法律ではありません。よって、夫から完全にギャンブルをシャットアウトできるわけではなく、効果は限定的と思われます。

 

ちなみに、’99年の民法改正までは「準禁治産者」といって、“浪費者”の財産処分を制限する制度もあったのですが、今はなくなっています。

 

つまり、残念ながら、夫がギャンブルにお金を使うのを法的に解決する有効な手段はありません。法律というのは、全ての問題に対応しているわけではないのです。

 

しかしここで「お手上げやね」と言ってしまってはこの連載の意味がありません。わたくしからのアドバイスは「アンタがギャンブルやめへんのやったら、ウチ、離婚するで!」と夫に真剣に言うことですわ。

 

その結果、夫が「離婚はイヤや! ワシ、治療するわ!」と決心し、依存症から回復すればそれでよし。それでも夫が耳を貸さないようであれば、悪いことは言いません。さっさと離婚したほうが貴女のためです。

 

貴女の親身な説得に逆ギレする時点で、すでに貴女はギャンブルより優先順位が下なのです。つまり貴女は、夫にとってはパチンコ以下の女。夫婦とはいえ、貴女は貴女、夫は夫。所詮は他人なのです。他人の人生まで、「パチンコ以下の女」である貴女が背負う必要はありません。

 

説得に応じないのなら、なるべく早く縁を切ることをおススメいたします。それが、貴女の身を守ることになるはずです。