「福島県ご訪問は『全国植樹祭』ご出席のためですが、来年4月のご退位まで、東日本大震災で甚大な被害を受けた東北3県を訪れられる機会はもうありません。そのため今回のご訪問では、震災と復興に関連するスケジュールが多数予定されています」(皇室ジャーナリスト)

 

6月9日から11日まで、天皇皇后両陛下は福島県を訪問される。被災者を激励される以外にも、さまざまな方法で被災地を支援されてきたが、美智子さまの『3.11絵本プロジェクト』へのご賛同も、被災地支援の一環だった。被災地の子供たちへ絵本を届けるための活動だが、プロジェクトの提案者で児童図書編集者の末盛千枝子さんは、美智子さまと50年にわたる交流がある。末盛さんは言う。

 

「皇后さまご自身が、蔵書を送ってくださいました。それも震災直後は身近にお持ちだった絵本、次のときには、心が慰められるような絵本、さらに心に希望が芽生えるような絵本と、少しずつ趣を変えてくださったことに、こまやかなお心遣いを感じました」

 

最近も末盛さんは美智子さまのお話を伺う機会があったという。

 

「映画『羊と鋼の森』の試写会でのこと、5月29日に観覧された古式馬術の競技『打毬(だきゅう)』のことなど、いろいろお話しました。打毬はお若いころになさっていたやり方が近年は変わっていたそうなのですが、今回は元のやり方に戻してプレイしてくれたことが、お嬉しかったと話されていました。そうしたお話の積み重ねの中で、被災地についてもお話を伺うこともあります」

 

美智子さまはお代替わりのあと、どのように被災地と関わっていかれるのだろうか。

 

「私が感じましたのは、来年の天皇陛下のご退位以降は、“次の世代”が、何事においてもご自分たちのやり方でなさることが大事、と皇后さまがお考えになっていることです。皇后さまは、これまで被災地を見守ってこられました。そのお心はずっと変わらないと思います。しかし、来年以降は表立っての活動はなさらないのではないでしょうか。ご自分たちが、次の世代の妨げになるようなことだけは、されたくないとお考えなのでしょう。その思いは非常にお強いと思います」

 

また宮内庁関係者も、美智子さまのお考えには皇太子ご夫妻への期待が込められていると語る。

 

「天皇皇后両陛下にとって、被災地復興はずっと悲願でしたし、その目で見届けられないのは、非常に残念なことだと思います。しかし、そのいっぽうで、被災地復興も皇太子さまや雅子さまに託し、自分たちが“平成流”を編み出してきたように、おふたりなりに道を切り開いてほしいと、願っていらっしゃるのです」

 

雅子さまは新皇后として、どのような形の“被災地への祈り”を見せてくださるのだろうか――。