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「雅子さまのご婚約内定報道からご成婚まで、家の周りは報道陣と見物人で埋め尽くされていました。家の前の通りの出入りには、地元の住人でも通行証が必要で、熱に浮かされるような、普通では経験できないような半年でした」

 

1993年のご成婚当時を振り返るのは、小和田家の“お向かいさん”である、小林須美子さんだ。

 

「お妃教育で皇居に向かわれる時間を見計らって、うちのベランダから雅子さまをお見送りしました。すると、雅子さまは上を向いて、笑顔で手を振ってくださるんです。“見下ろすなんて失礼なんじゃないか”と心配していたら、寿々子さん(別棟に住んでいた、雅子さまの祖母・江頭寿々子さん)に『マーちゃんは、少し上を向いたときの笑顔がかわいいから』と言っていただき、安心したんです」

 

小林さんは’90年に引っ越してきた当初から、小和田家とご近所付き合いを続けていた。

 

「縁もゆかりもない土地で、誰も知り合いはいなかったのですが、優美子さん(雅子さまの母)と寿々子さんが『外国では、ご近所の方が引っ越して来られたときは、日本とは逆にお迎えするのよ』と、すぐに豪華な果物籠を持ってかけつけてくださったんです」

 

雅子さまがお妃候補に挙がったことは知っていたが、発表前までは平穏な日々だった。状況が一変したのは“婚約内定”報道が、米国の記事により突然解禁された1月6日。

 

「夕方からみるみるうちに、報道陣が増えてきました。そんなとき、電話をくださった優美子さんの『皇太子さまが……』『雅子が……』という言葉から、状況を理解したんです」

 

小林家は、連日訪れる報道陣が道を塞がないように、駐車場を開放した。

 

「報道陣に囲まれては思うようにお買い物もできないだろうから、サンドイッチや煮物を作ったりして、小和田家にお持ちしました。いつの間にか“小林レストラン”(雅子さまの祖父の言葉)という名で呼ばれるようになっていました(笑)」

 

思いがけないことが起きたのは、4月2日の夜だった。

 

「呼び鈴が鳴ったので玄関ドアを開けると、大きなデコレーションケーキを持った雅子さまが、お一人でいらっしゃって! 『ご迷惑をおかけして、一度、ご挨拶に伺わなければと思っていたんです』と気遣ってくださいました。思いもかけないご訪問に家族一同びっくりしたと同時に、雅子さまのお優しいお心遣いに感動いたしました。ご成婚の2日前には、家族3人を小和田邸にご招待してくださり、記念写真を妹さんたちが撮ってくださいました」

 

雅子さまの輝く笑顔を収めた写真は、小林家の宝物のように、今でもリビングに飾られている。

 

「ご近所の“雅子さん”から、皇太子妃殿下、皇后陛下とお立場が変わっても、あの素晴らしい笑顔が変わることなく、これからも、日本を明るく照らしていっていただきたいと思います」

 

『女性自身』皇室SPECIAL即位記念号「雅子さま 輝く笑顔が時代をひらく!」より

 

 

『女性自身』皇室SPECIAL即位記念号「雅子さま 輝く笑顔が時代をひらく!」

発売日:10月15日(火)
発行:光文社
価格:500円(税抜き)
https://www.amazon.co.jp/dp/4334843417/

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