6年ぶり主演映画『あなたへ』で「第37回報知映画賞」主演男優賞を受賞した高倉健(81)。’60年代に任侠スターとなり「寡黙で不器用の代名詞」となった。そんな彼について、左とん平はこう語る。

「8年前に『天切り松 人情闇がたり』の舞台に私が出たときには、稽古中に突然、健さんがドンペリ抱えて来てくれてね。係の方が『高倉さんが来られてます』というから、馴染みのとんかつ屋の高倉ってヤツだと思ってたら、健さんでさ。もうびっくりしたし、嬉しかったねえ。5年前の僕の50周年のときは、会場には来なかったけど、ドンペリが2本自宅に送られてきたよ。事務所で僕の住所を調べたんだろうけど、粋なことをするよね」

健さんはたまたま公演のポスターを見て、陣中見舞いに来てくれたという。義理堅いエピソードはイメージそのままだ。デビュー前、20歳のころから声をかけてもらっていたという石倉三郎も、こんなエピソードを明かす。

「36歳で私は『コントレオナルド』で売れたのですが、そのときも健さんから突然『よく頑張ったな』と自宅に電話がありまして。もう涙が止まらなかった。でもそのころは全然会ってもなくて、なんで私の電話番号を知っていたのか不思議でね。あの人は絶対にCIAを雇っていますね(笑)。38歳で結婚したときは、ペンダントとロレックスの時計を、『四十七人の刺客』のときにはバセロン・コンスタンチンの時計をもらいました。いろんな人にあげていたと思います。『網走番外地』のときなんか、現地で買って2週間くらいしか乗っていない車を、旅館の息子に『これあげるよ』と。こんな話はいくらでもありますよ」

だが、いっぽうではこんな知られざる素顔もあるという。石倉が続ける。

「世間では寡黙なイメージになってますけど、本当にふつうの気さくな人。気取るなんていちばん嫌いだし、不器用ともまったく思えない。健さんも前に『オレ、不器用なのかね? そう見えるのかな? まあ何でもいいんだけどさ』なんて言っていました(笑)。ユーモアもあるし、いたずら好き。ロケ先では自分の部屋に風呂があるのに、観光客もふつうにいる大風呂に来る。それで風呂場で腕立て伏せを平気で始めたり。私等、大部屋連中も一緒にやらないわけにいかないから、まいったなあですよ(笑)」

(週刊FLASH12月18日号)

関連タグ: