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「悪役」「イヤミな役」といえばこの男、木下ほうか(51)。社会現象となっている大ヒットドラマ『下町ロケット』(TBS系)でも、冷酷な性格で人を切り捨てる帝国重工宇宙航空部本部長・水原重治役を演じ、その魅力を遺憾なく発揮している。

 

「最初に出演したVシネマから悪役で始まって、最近はいただく9割以上が憎まれ役です」(木下ほうか・以下同)

 

芸歴35年の個性派俳優はどのようにして生まれたのか。大阪生まれの木下が役者の道を志したのは、高校生のときだった。

 

「あのころの自分(高1で特攻服にパンチに剃り込み)は見せかけだけです。喧嘩もしない。煙草にもお酒にも手を出しませんでしたから」

 

16歳で映画『ガキ帝国』(’81年・井筒和幸監督)に出演。その後は月給8万円で「吉本新喜劇」に入った。

 

「ギャグにずっこける役を半年間休みなくやりました。ただ、新人の僕たちが笑いを取ると先輩から怒られるんですよ。それでも池乃めだかさんに『怒られたら謝れ、でもまたやれ。それを続けていかな売れんぞ』と。3年弱でしたが自分を形成する重要な時間でした」

 

25歳のときに「役者をやるなら東京へ行かな」という島田紳助の言葉を受け上京。風呂なし木造アパートで暮らしながらAV撮影の雑用、下水道工事のバイトでは糞尿まみれにもなった。役者として人並みの生活ができるようになったのは30歳を過ぎてからだ。

 

今年はドラマ7本、映画3本に出演。長い下積みを経験した彼のもとに先日、一本の電話がかかってきたという。

 

「この前の夜、紳助兄やんから電話があって、『お前が売れたことは、引退してからいちばん嬉しいニュースやったわ……』と。すごく嬉しかったです」

 

(週刊FLASH12月8日号)