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テレビリポーターの武藤まき子さんが、12月5日、虚血性心不全により71歳で亡くなった。武藤さんは、フジテレビ系の朝の情報番組『とくダネ!』では「おまきさん」の愛称で親しまれ、長年にわたり芸能界の“華”を支えてきた人だ。

 

また皇室の取材経験も豊富で、“独自の取材ルート”を持っているともいわれていた。本誌皇室担当・近重幸哉記者も、突然の悲報にショックを隠せない。

 

「武藤さんは、秋篠宮ご夫妻や雅子さまのご実家など、長きにわたり“直接取材”を重ねていたようで、その分析には説得力がありました。実際、武藤さんの助言で、何度か確信を持ってスクープを打つことができました。『女性自身』にとっても恩人です」

 

取材対象者、とくに“お立場のある人”と信頼関係を築くのは簡単なことではないが、武藤さんはその裏表のない人柄から、誰からも愛された。

 

「’93年1月、皇太子さまと雅子さまのご婚約が発表された際に、武藤さんから『雅子さまに、取材記者一同でお花を贈ろう』との提案がありました。ご自宅前に何カ月も張り込みをして、ご迷惑をかけていたこともあって(笑)。後日、『雅子さまとお母さまからお礼の言葉があったのよ』と聞いたときは、さすが“気遣いのおまきさん”だと感心しました」(近重記者)

 

皇室ジャーナリストが、今まで秘密にしていたエピソードを教えてくれた。

 

「’08年5月、秋篠宮さまが、ヨチヨチ歩きの悠仁さまに報道陣のほうに向かって歩くように促されたんです。すると、悠仁さまのお靴を見た武藤さんが“あらどうしましょう”という顔をして、そわそわし始めた……。それは、おちゃめな秋篠宮さまの、ちょっとした“お礼の演出”だったのでしょう。実はその青い靴は、武藤さんが、悠仁さまにプレゼントしたものだったのです」

 

『とくダネ!』で長く一緒に仕事をしてきた40代の女性ディレクターが、涙声で語った。

 

「12月7日放送の追悼コーナーでは、私も映像を編集させていただきましたが、放送が終了したとたん、あちこちからスタジオにいたスタッフの嗚咽が聞こえてきて……」

 

芸能報道でも皇室取材でも、とりわけ“現場の人間”から愛されていた武藤さん。共に過ごした時間が長いからこそ、その喪失感は大きい−−。

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