打ち上げられた体長4mの”腐敗”クジラに「地震の予兆」の声

3月12日、鳥取県境港市の砂浜にクジラが打ち上げられた。体長4.1メートル、重さは2トン近く。「すでに腐敗が進んでおり頭部がない状態でした。鳥取県では数年に1度クジラが打ち上げられますが、県西部では記録を取りだして以来初めて」と県水産部は語る。

クジラやイルカ、深海魚が打ち上げられると地震が起こるという伝承は昔から伝えられているという。実際、昨年1月23日、ニュージーランドで100頭近くのクジラが打ち上げられ、その1ヶ月後の2月22日に同国で大地震発生。昨年3月4日には鹿島灘で50頭以上のイルカが打ち上げられ、1週間後に東日本大震災が起きている。

境港の北約60キロにある隠岐島では2月21日に、おびただしい数の深海魚が打ち上げられていた。島で生物の研究を続けてきた野津大氏は言う。

「水深200メートル前後に棲息するキュウリエソが、約3キロにわたって大量に打ち上げられていました。30年以上この島で研究していますが、こんなのは初めて見ました。その1週間前には、サケガシラという水深200~500メートルに棲む深海魚を見つけました。この島で見たのは2度目。前に見たのは’04年2月のことでした」

’04年の秋、あの新潟中越地震が起こっている。偶然とは思えない、不気味な一致。今回のクジラや深海魚の動きは「日本海大地震」の予兆なのか? 都心部の地震ばかり話題になっていることへの警告か? 海洋学者・辻維周(まさちか)氏はこう語る。

「海中に生息するクジラやイルカは、海底の地殻変動に敏感です。昨年の震災直前、鹿島灘で起きたイルカのマスストランディング(集団座礁)はその典型。今回、境港のクジラは1頭ですからなんともいえませんが、少し前に隠岐島で深海魚が大量に上がった事象は気になっています。あのあたりの海底で地殻変動が起こっている可能性が高いですね」

15日、クジラは解体、焼却処分になったという。「こんな経験、めったにないわな」と解体にあたった作業員は苦笑いしていた――。

(週刊FLASH 4月3日号)

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