被告はアテネ・北京五輪の柔道金メダリスト・内柴正人(34)。かつての英雄が性犯罪で裁かれる、という前代未聞の初公判が9月12日、東京地裁で開かれた。

内柴被告は九州看護福祉大学(熊本県)の客員教授を務め、女子柔道部を指導していた。事件は女子柔道部が東京で合宿中、昨年9月19日に起きた。内柴被告は酔って熟睡している教え子の部員・A子さん(当時18)を、宿舎である八王子市内のホテルの部屋で、抵抗できない状況で乱暴した疑いが持たれている。

検察側は冒頭陳述で、内柴被告がA子さんと強引に性関係を結んだと主張する。――強引に手でA子さんの口をふさぎ……すべてが終わると内柴被告は「お前、犯されてるんじゃないよな」と、合意と認めさせるような発言をして部屋を後にした――。事実なら、鬼畜AVのあらすじのような発言だった。

続いて弁護側は、性行為は合意のうえだった、と真っ向から反論。――カラオケ店でA子さんは内柴被告にしなだれかかり、股間付近に頭を寄せた……ホテルでは内柴にしがみつき、そのまま騎乗位であえぎ声をあげ性行為に及んだ――。弁護士からは「バスの中でA子さんは友人に『(内柴被告は)めっちゃ下手やってんけど』と苦笑いして話しました」との発言も。

どちらの主張もあまりに生々しい。だが、内容は180度反対だ。公判は約1時間で終了。退廷直前、内柴被告は傍聴席の支援者に気づき、顔を真っ赤にして目頭を押さえていた。

初公判当日、熊本県内にある内柴被告の自宅を訪ねた。雨戸が閉められたままで、夫人が開いていた接骨院の看板には×型にテープが貼られている。庭は草ぼうぼうにのびたまま。夫人と子供の姿はない。

「事件が報じられた後も、スケボーで呑気にコンビニに行く内柴本人を見ました。逮捕後、奥さんと子供は引っ越したのですが、子供がいじめられたそうで、帰ってきていた。でもまた、どこかに移ったようです」(近所の住民)

内柴被告は弁護士を3人から6人に増員し、無罪を主張するという。どちらの主張が正しいのか。今後の裁判に注目だが、未成年の教え子が飲酒するのを内柴被告が黙認し、性行為に及んだことには違いない。