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「7年前、糖尿病を患っている友人のために、玉ねぎを調理しやすく食べやすくしたいという発想から生まれたのが、“たまねぎ氷”でした。そこに、にんにくを加えて保存したのが“にんたまジャム”。さらに今回、日本人のソウルフードであり、“医者いらず”ともいわれるみそをミックスさせたのが“みそ玉”なんです。週末につくりおきしておけば、みそ汁はもちろん、和食、洋食、中華といろいろな料理に使うことができるので、とても便利ですよ」

 

そう語るのは、『一日一杯のみそ汁が、不調に効く! みそ玉』(永岡書店)の著者で、料理研究家の村上祥子さん。忙しい現代人のために手間ひまかけないで食べられる電子レンジ調理を考案し、たどりついた最強の健康食が“みそ玉”だという。

 

「みそに塩みが含まれているので、それ以上に塩分をプラスする必要はなく、また、にんにくと玉ねぎからうまみ成分が十分に出るので、料理にだしを使う必要もありません。作り方は簡単で、皮をむいた玉ねぎ、にんにくを耐熱ボウルに入れて電子レンジで加熱し、ミキサーで攪拌する。さらにみそを加えて、製氷皿に流して冷凍庫に入れるだけ。使うときは、凍ったままのみそ玉1個にお湯を注げば、1人分のみそ汁の完成です!」(村上さん)

 

とはいえ、玉ねぎもにんにくもパンチの効いた食材なだけに、仕上がりのにおいや風味が気になるが……じつはどちらも加熱することで、成分の効果を失うことなくにおいを抑えられるという。

 

「私も1杯、みそ玉のみそ汁をいただきましたが、ふだん飲んでいるみそ汁となんら違和感がなかったです」

 

そう、みそ玉の味わい、そして健康効果に太鼓判を押すのは、東京医科歯科大学名誉教授で免疫学者の藤田紘一先生。

 

「みその褐色色素であるメラノイジンには、糖分の消化吸収を遅らせ血糖値を下げる働きが、大豆レシチンには、血中コレステロールの上昇を抑えて動脈硬化を防ぐ働きがあります。また、イソフラボンの効果で、1日3杯以上のみそ汁が乳がんリスクを40%下げるという報告もある。これが医者いらずといわれるみその効果です。みそ玉はこれに加え、にんにくのアリシンが活性酸素を消去し、玉ねぎの食物繊維とオリゴ糖が、善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれるというわけです」(藤田先生)

 

そしてもうひとつ、藤田先生が注目する物質がフィトケミカルだ。ミキサーで食物の細胞が壊されることで放出されるのだが、抗酸化作用のほか、免疫力アップ、デトックス、がん抑制、血液サラサラ、ダイエット、ストレス緩和、そしてアンチエイジングと8つもの作用があるというから最強だ。

 

健康な体をつくるには、まずは毎日の食事から。しっかり食べて厳しい日本の夏を乗り切ろう!

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