注目集める“犬用水洗トイレ”設置の裏にあった深刻な尿害&マナートラブル

投稿日:2022/04/23 06:00 更新日:2022/04/23 06:00
注目集める“犬用水洗トイレ”設置の裏にあった深刻な尿害&マナートラブル
話題になった犬用の水洗おしっこポール(写真提供:信建工業)

ツイッターに投稿された犬用の水洗トイレの画像が話題を呼んでいる。銀色の短い円柱には、犬のイラストに添えて「このポールにおしっこをさせてください」と書かれたステッカーと「押すと水が流れて洗浄します」と説明のついたボタンが。

 

該当のツイートには《はじめてみた!》《考えた人スゴイ》《これは画期的 地元に欲しい》《うまい具合にこの棒におしっこしてくれるのかな?》などの反響が寄せられ、瞬く間に10.4万件の“いいね”が集まった。

 

しかしなぜ、犬用の水洗トイレはなぜ生まれたのか? 製造した静岡市にある信建工業に話を聞いた。

 

「15年ほど前から、ペットの家族化が進み、愛犬同伴でのお出掛けや旅行が当たり前になってきたのですが、その中で犬のトイレをどうするかが問題になったんです。

 

公園などで犬におしっこをさせるのは後ろめたいという方もいましたし、犬同士の集まりの中でも、他の犬がおしっこしたところにおしっこしたり、そこをなめたりという衛生面の問題もありました。

 

その流れで、外出先での犬用トイレが求められるようになってきたんです」(信建工業経営企画室室長・以下同)

 

信建工業は、公衆トイレをはじめとした公園施設業のメーカー。今では、犬用トイレは、水飲み場と同様にドッグラン必須の製品だという。

 

「水洗おしっこポールの特徴としては、押すと水が流れて洗浄されるため、衛生面を保てること。ステンレス製でポールが腐らないことです」

 

犬たちはきちんと“水洗トイレ”を使ってくれるのだろうか?

 

「体感ベースで言うと、半分くらいの犬が、水で流しても残った犬の臭いに刺激されて、おしっこをしています。飼い主の合図で、トイレをしつけられている犬も使ってくれますよ」

 

この商品は2011年に発売されてから、ドッググランを中心に道の駅や高速道路のサービスエリア・パーキングエリア、動物病院など全国に150基が設置された。商業施設からの問い合せも多いという。設置台数が伸びている理由は何だろうか?

 

「昨年は、三重県鈴鹿市の交差点で犬のおしっこにさらされた電柱が腐り、根元から折れてしまった事故がありました。

 

役所から、電柱の悪臭や街路樹や道沿いに整備された花壇などが枯れるなどの尿害を防ぐ解決策として、ポールの設置を相談されることもあります。

 

また、犬の散歩コースの中で、うんちは拾うけども、おしっこはしっぱなしという方が多く、近隣住民とトラブルになることもあるようです。そういったことから犬用トイレが注目されているのではないでしょうか」

 

よその犬のおしっこで「家の塀が変色した」「芝生が枯れた」「マンションの入り口にマーキングされて、臭い」といったトラブルは今も後をたたない。

 

過去には、照明柱が倒れて女児が手に大けがをしたり、商店街が設置した防犯灯が倒れ、修復費用の問題から商店街が解散してしまったケースも。犬のおしっこによる被害は、想像以上に深刻なようだ。

 

犬用の水洗トイレ、今後見かける頻度が高まりそうだ。

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