電車・バス・タクシーが値上げ一覧 通勤定期が半年3000円上がる場合も

投稿日:2022/11/24 06:00 更新日:2022/11/24 06:00
電車・バス・タクシーが値上げ一覧 通勤定期が半年3000円上がる場合も
ピーク時を避けて乗るとお得に乗れる場合も(写真:アフロ)

電車、バス、タクシーなど“生活の足”に値上げラッシュが押し寄せている。

 

「コロナ禍でテレワークが浸透し、移動需要に変化が出ています。最近人出が戻ってきたとはいえ、コロナ前の混雑には程遠い状況です」

 

そう話すのは交通技術ライターの川辺謙一さんだ。

 

すでに一部のバス会社や一部地域のタクシーでは値上げが始まっている。鉄道会社も、来春には続々と運賃が上がる予定だ。

 

「鉄道会社にすれば乗客が減っても、運行は止められないので経費は変わらない。営業利益は大きく減ってしまったでしょう。とはいえ、利用客の減少、つまり売り上げの減少を理由に値上げしたいとは言いづらい。利用客の理解も得られにくいでしょう。そこで、ホームドアの整備などバリアフリー対策を進めるため、その費用の一部を利用客にも負担してもらうというのが、多くの鉄道会社が来春の値上げを行う大義名分です」(川辺さん・以下同)

 

増税以外の理由で、JRが値上げするのは30年以上ぶりだ。

 

「公共交通機関のなかでも、特に鉄道は安易に値上げできない仕組みがあります。国土交通省に値上げの申請をし、自動改札機の更新などに半年~1年ほどかかります」

 

次の値上げリストにも、鉄道値上げは来年以降の予定がずらりと並ぶが、バスやタクシーは近々の予定が並んでいる。

 

 

■電車・バス・タクシーの値上げ一覧

 

【鉄道の値上げ】

 

〈’23年3月〉

東急電鉄:初乗り区間は約10円値上げ。平均改定率は12.9%。
JR東日本:運賃は一律10円の値上げ、通勤定期は1カ月280円などを上乗せ。東北、上越新幹線などのグリーン料金を3割程度値上げ。
東京メトロ:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月370円などを上乗せ。
西武鉄道:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月600円などを上乗せ。
東武鉄道:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月600円などを上乗せ。
小田急電鉄:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月600円などを上乗せ。子どものIC
カード運賃は全線一律50円を据え置き。

 

〈’23年春〉

JR四国:初乗り区間は20円の値上げ、改定率は12.51%。定期の改定率は通勤が平均28.14%、通学が平均22.43%。一部の特急料金も改定予定。

 

〈’23年4月〉

静岡鉄道:運賃は一律20円値上げ、通勤定期は17.6%の値上げ。平均改定率は 12%。
近畿日本鉄道:初乗り運賃は一律20円値上げ、平均改定率は17%。値上げは27年ぶり。
JR西日本:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月300円などを上乗せ。
阪神電気鉄道:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月380円などを上乗せ。
阪急電鉄:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月380円などを上乗せ。
大阪メトロ:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月380円などを上乗せ。
京阪電気鉄道:運賃は一律10円値上げ、通勤定期は1カ月370円などを上乗せ。
伊豆箱根鉄道駿豆線:初乗り運賃は20円の値上げ、平均改定率は14.5%。定期の改定率は通勤が24%、通学が10.1%。大雄山線は2024年春に値上げ予定。

 

【バスの値上げ】

 

〈’22年11月〉

広島バス:広島市内均一運賃エリアを拡大し、均一運賃を190円→220円に。
呉市生活バス:路線により10~40円の値上げ。

 

〈’23年3月〉

三重交通:初乗り区間は10円の値上げ、平均改定率は4.1%。通勤定期は6.8%の値上げ。

 

〈’23年3月16日〉

川崎鶴見臨港バス:大人210円→220円に値上げ。28年ぶりの改定。

 

【タクシーの値上げ】

 

〈’22年11月14日〉

東京都23区と武蔵野市、三鷹市:初乗り料金の上限を420円→500円に。加算料金は、233メートルごとに80円→255メートルごとに100円に改定。

 

〈’22年12月5日〉

愛知県名古屋地区:初乗り料金を450円→500円に。加算料金は、231メートルごとに80円→232メートルごとに90円に。

 

〈’23年以降(時期未定)〉

岩手県:初乗り料金の上限を540円から60円以上値上げ。加算料金は、264~290メートルごとに100円を基準に検討する。

 

「鉄道は沿線地域の交通を独占していると考えます。同じ経路を同業他社と競合するバスやタクシーとは、値上げの意味が違います」

 

確かに、値上げが困るといっても、複数路線が使える地域以外は、私たちはいつもの電車を利用するしかない。値上げがわずか10円だとしてもキツいだろう。

 

たとえば小田急電鉄では、乗車距離にかかわらず6カ月の通勤定期券が3240円の値上げ。夫婦2人だと6000円以上出費が増える。

 

「JR東日本は’23年3月から新たな定期券を導入します。それに以前からお得なチケットなどもあります。これらをうまく利用すれば値上げに対抗できるでしょう」

 

 


ピーク時を避けて乗るとお得に乗れる場合も(写真:アフロ)

 

■運転免許返納もお得乗車につながる

 

川辺さんに値上げに負けないお得な乗り方を教えてもらおう。

 

【1】JR東日本「オフピーク定期券」

 

「コロナ禍の3密回避や満員電車の緩和など、以前からピーク時間をずらした乗車にポイントがつくプログラムがありました。来年3月以降はそれを発展させて、平日朝のピーク時間帯以外に使える定期券を10%引きで発行します」

 

ピーク時間帯は乗車駅によって決まっている。新宿など都心に近い駅は7時30分~9時などで、都心から離れるとピーク時間帯は早くなる。ピーク時間帯に乗車した場合は、定期としての利用はできず通常のICカード料金が必要だ。

 

「早めの出勤など、ピーク時間をはずせる人におすすめです」

 

【2】東京メトロ24時間券

 

「1日に何度も乗り降りする場合は各社の1日乗り放題券がお得です。なかでも東京メトロの24時間券はさらにお得です」

 

24時間券は大人600円で、使用開始から24時間乗り放題。使用開始が午後3時なら翌日の午後3時まで、初乗り170円区間を4回以上乗れば元が取れる。

 

【3】特急券はネット申し込みで早割

 

特急券を予約する場合はネット申し込みがお得。なかには20日前までの予約で半額になることも。

 

【4】JR西日本「おとなび」

 

おとなびは50歳から入会できる会員制サービス。ネット予約でJR西日本の新幹線や特急列車が何回でも3割引きになるなどお得チケットが満載だ。JR東日本なら「大人の休日倶楽部」など、各社の会員制サービスを探してみては。

 

【5】運転経歴証明書でバス・タクシーが割引に

 

運転免許証を返納したら「運転経歴証明書」の申請を。免許証と同様に身分証明書として使える。
さらに運転経歴証明書の提示でバスが割引になったり、タクシーチケットがもらえる自治体もある。
お得な方法を賢く使って、値上げ分を取り戻そう。

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