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(写真・神奈川新聞社)

「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会(相模原市南区)は2日、市内で会見し、国会議員や大学教授から寄せられた計181人分の推薦状をノルウェーのノーベル賞委員会に送ったと発表した。実行委は「安保法案が(国会を)通ったけれど、憲法は何一つ変わっていない」と3年目を迎えた活動への思いを語った。

 

実行委の推薦は2014年から3年連続。今年も受賞対象を「憲法9条を保持している日本国民」とした。

 

推薦状の内訳は、野党・無所属の国会議員73人、大学教授ら99人、韓国の大学教授ら9人で、計84人だった前回の2倍以上となった。実行委は、「9条の掲げる理想が世界中の人に価値があると推薦してくれた」「安倍政権の強引さへの批判」と推薦者の増加を分析する。

 

7月には、参院選を迎える。実行委は昨年10月から、安保関連法を廃止にするために野党共闘を呼び掛ける署名を集め、野党5党に提出するなどの活動を行っている。「本当はノーベル賞一本でいきたいけれど、具体的にやることが増えていった」と説明する。

 

今後、推薦状が正式に受理されれば、ノルウェーのノーベル賞委員会から通知が届く。活動の発起人の鷹巣直美さん(39)=座間市=は、「2回も正式なノーベル平和賞候補として登録してくれた。憲法が憲法である限り、私たちは取り組み続ける」と声に力を込めた。

 

活動開始から集めた「9条にノーベル賞を」の署名は現在70万5千筆ほど。実行委は、今後も100万筆を目指して活動を続ける。

 

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