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(写真・神奈川新聞社)

8日は中華圏の旧正月「春節」。今年も春節休暇を使い、中国などから大勢の人が日本を訪れると予想されている。中国経済の失速感が指摘されるものの、インバウンド(訪日外国人客)は増加基調で、中国人の旺盛な消費意欲は「爆買い」としてすっかり定着した。横浜や箱根の商業施設や鉄道事業者は、「爆買い客」を取り込もうとアピールに努めている。

 

京急線横浜駅構内に7日、同駅東口振興協議会が作成した真っ赤なポスターがずらりと貼り出された。その数、約50枚。中国語で「ようこそ横浜駅東口エリアへ」などと書かれ、そごう、ポルタ、ルミネなど加盟店のロゴマークも並ぶ。

 

「春節の時期にこれだけの規模でPRするのは初めて。エリア全体で盛り上げたい」。協議会内に昨年設置された「インバウンド推進委員会」の事務局を担う横浜新都市センターの担当者は力を込める。

 

2015年の訪日外国人数は前年比47・1%増の1974万人。観光庁によると、外国人による年間の旅行消費額は初めて3兆円の大台を突破、1人当たりの旅行支出も17万6168円(16・5%増)と、増加傾向にあるという。けん引しているのは中国人だ。28万3842円(22・5%増)と突出している。

 

こうした傾向を商機ととらえるそごう横浜店は、化粧品、酒、鉄瓶、ランドセルなどアジア系の人たちに人気の日本土産を集めたフェアを全館で開催中(14日まで)。「今年の春節の売り上げ目標は昨年の1・5~1・8倍」と意気込む。

 

同駅周辺の商業施設などで構成する「横浜ショッピングキャンペーン委員会」は、外国人観光客向けガイドブック「横浜エクスプローラー」を刷新。中国語(繁体字)、英語など4カ国語・計10万部を作成、市内の主要ホテルや旅行代理店などを通じて配布中だ。

 

箱根エリアでは、昨年の火山活動による落ち込みからの回復にも期待が高まる。

 

誘客に注力するのは小田急グループ。桃源台ターミナルでは、江戸時代の侍や腰元の衣装を身にまとったグループ社員と記念撮影できるほか、餅つきや書道、折り紙などの日本文化を無料で体験できるイベントを実施中。最終日の8日には箱根芸者が出迎える時間帯も設けた。

 

箱根ロープウェイは今も一部区間が運休。担当者は「黒たまごは今も食べられないが、箱根の魅力は他にもある。中国人を始め、多くの観光客に楽しんでもらいたい」と呼び掛ける。

 

同グループが春節期間に合わせてキャンペーンを始めたのは06年。「今ほど中国人観光客は多くなく、『インバウンド』や『爆買い』という言葉もなかった」。気温が下がる閑散期に、大型連休を控えた東アジアの観光客を呼び込むのが目的だったという。

 

その後、春節期間の観光客は激増。同グループは昨年、小田原駅の外国人旅行センターを移転・拡張、窓口を3カ所に増設するなど対応を強化した。

 

8日には中国語と英語で箱根の観光スポットを紹介する人型ロボット「Pepper」を新宿駅に導入予定。箱根旅行の玄関口で誘客にひと役買う

 

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