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(写真・神奈川新聞社)

相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が刺殺され27人が重軽傷を負った事件で、津久井署捜査本部は5日、施設西棟の男性入所者9人を殺害した疑いで、元施設職員の容疑者(26)を再逮捕した。同容疑者は「間違いない」と容疑を認めている。

 

戦後最悪とされる事件の3回目の逮捕で、すべての犠牲者19人について立件した。負傷者は本人や家族の意向、けがの程度などを考慮し、殺人未遂容疑などでの追送検を検討する。

 

横浜地検は勾留期限の5日、最初に刺殺された女性(19)に続き、女性9人(26~70歳)の殺人容疑も処分保留にした。刑事責任能力を調べるため、月内にも鑑定留置を請求する見通しで、その結果を基に起訴の可否を判断する。

 

捜査関係者によると、同容疑者は「何人殺害したか分からない」と供述していることが判明。「自分は救世主」「自分がそうすることが社会のためになる」などと殺害を正当化する考えを繰り返しており、依然として被害者への謝罪は口にしていないという。

 

また、同容疑者が事件前日の7月25日、大学の後輩の女性と東京都内の高級焼き肉店で食事をし、犯行をほのめかしていたことも明らかになった。食事の前にハンマーなどを購入しており、女性と別れた後は都内のホテルに滞在してから相模原市に戻り、翌26日午前2時ごろ東棟の窓ガラスを割って施設に侵入し入所者らを襲ったとみられる。

 

再逮捕容疑は7月26日午前2時半ごろ、施設西棟の1階と2階で、41~67歳の男性入所者9人の首を刃物で切り付けたり突き刺したりするなどして殺害した、としている。

 

捜査本部は、事件直後に出頭した同容疑者を女性入所者(19)への殺人未遂容疑などで逮捕。8月15日にほかの女性入所者9人に対する殺人容疑で再逮捕した。

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