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(写真・神奈川新聞社)

 

神奈川県警浦賀署の前で、飼い主と共に登校中の子どもたちを見守り続けるパグ犬がいる。近くに住む関口和也さん(75)の愛犬「ナナ」。昨年末には長年の活動が評価され、同署から感謝状を贈られた。12年目を迎えた今年も、真っ黒な体に「防犯パトロール」と書かれた腕章をリメークしたベルトを首に巻き、子どもたちの安全を願う。

 

ナナは11歳のメス。同署の防犯指導員を務めていた関口さんが、2005年からパトロールを始め、翌年からナナも加わるようになった。

 

ほぼ毎朝7時半ごろから、署の前に立つ。関口さんが子どもたちにあいさつしていると、「ナナちゃんだ」と集団で駆け寄られることも。いとおしそうに体をなでられ、今ではすっかり地域のアイドルだ。

 

「触られても嫌がらない。小学生に合っているのかな」と関口さん。犬としては高齢になり、足が弱って犬用の乳母車に乗ることもあるが、「元気なうちは続けたい」と話す。

 

成長した子どもたちから街で声を掛けられることもあるといい、「(出会いを与えてくれる)ナナにも感謝しないとね」と関口さんは目を細める。浦賀署は「子どもたちの安全のシンボル的存在として、見守り続けてくれていることに感謝」と話している。

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