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(写真・神奈川新聞社)

 

イノシシが畑を荒らすなど農作物被害が頻発していた平塚市高根地区に、神奈川県と市、地元自治会が連携して国の交付金を活用し、市内で初めて侵入防止柵を設置した。市は今後の柵の増設と捕獲強化に取り組み、被害低減を目指すとしている。

 

「朝、雨戸を開けたら、目の前にイノシシが。人間を恐れなくなってきているのかな」と、高根自治会の中浦渡副会長(74)が明かす。風光明媚(めいび)な湘南平や高麗山の麓。被害が拡大している隣町・大磯同様、このエリアでもイノシシ被害は深刻な問題だ。

 

昨年度、市全体でも27頭を捕獲。農作物への被害額は約108万円で、鳥獣害による被害の半数以上を占めた。本年度はすでに35頭が殺処分され、うち12頭が同地区で捕獲されたものだという。

 

「民家の庭先を荒らしたり、イモ類やハクサイなどが食べられている。崖を荒らすので土砂災害への影響も心配している。数年前から市へ対策をお願いしていた」という同自治会の逸見伸夫会長(74)らの意向をくみ、国の交付金約86万円を活用。全長800メートルにわたってワイヤメッシュ製のフェンスを敷設し、柵に沿うように箱わな5基を仕掛けた。

 

12月下旬の設置以降、フェンスを破って畑に侵入した形跡は見られないというが、わなに掛かったのはまだ1頭で「イノシシが柵を遠回りして活動している」という住民の声も聞く。根本的な解決には道半ばの感もあるが、被害の大きい土屋、吉沢地区への設置も検討するなど、模索を続けていく。

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