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(写真・神奈川新聞社)

 

東京湾で取れる新鮮な海産物「江戸前」の食文化を支えた横浜や周辺の豊かな漁場に焦点を当てた企画展が7日から、横浜市西区の横浜みなと博物館で始まった。約200点の資料や写真を展示し、高度成長期の開発によって漁場の多くが失われたが、横浜では漁業が脈々と続いていることを紹介している。

 

「江戸へ魚を送れ!-漁場としての横浜周辺の海-」と題した企画展は、江戸に住む人々が刺し身やてんぷら、すしなどにして楽しんだ「江戸前」に注目。東京湾は豊富な魚種に恵まれ、横浜周辺の海で取れたカレイやタイ、アナゴなどの鮮魚は高速で走る押送船(おしおくりぶね)で江戸の市場へと送られた。

 

遠浅だった横浜の海浜を利用したノリや食用カキの養殖の様子を示す航空写真や模型を展示。市中央卸売市場で今も扱われている横浜の魚も紹介している。

 

同館の学芸員は「横浜が江戸前の食文化の形成の一翼を担っていたことを知ってほしい」と話す。

 

11月26日まで(月曜日は休館)。関連イベントは▽親子お魚料理教室(14日)▽魚食文化をテーマにした記念講演会(28日)▽親子さかなクン教室(11月4日)▽ノリ工場見学会(同月8日)。いずれも事前申し込みが必要。企画展の入館料は一般200円、小・中・高校生・65歳以上100円。問い合わせは同館電話045(221)0280。

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