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(写真・神奈川新聞)

 

徳島、高知両県の吉野川中流域で行われたラフティング世界選手権2017のマスターズ男子部門で、葉山町一色の小林靖央さん(40)の所属チームが優勝を果たした。全国から集まったチームメートと息の合ったパフォーマンスを見せ、実業団の現役時代にも果たせなかった頂点に初めて輝いた。

 

ゴムボートで激流を下るラフティング。日本国内での世界選手権の開催は初めてで、22カ国から71チームが集結し10月に開かれた。男女や年齢別の8部門に分かれ、6人乗り4種目の合計得点で競う。

 

マスターズ部門は40歳以上の10チームが出場。小林さんが参加した「R6Masters」は、首都圏や四国などの実業団の元選手らで結成された。この大会での優勝を目指し、小林さんにも声が掛かった。

 

大会前にメンバーが集まることがなかなかできなかったが各自が個人練習を重ね、当日は「6人の動きがシンクロした」と小林さん。短距離のタイムを競う最初の種目「スプリント」で全部門通じた最速タイムをたたき出して勢いに乗り、全4種目で1位を獲得した。

 

「喜びよりも感謝の気持ちが一番」と優勝の瞬間を振り返る。支えてくれた家族やチームメート、スタッフの顔が浮かんだ。だが一方で、「複雑な気持ち」もあった。

 

大学卒業後にガイドとしてラフティングを始めると、「自然の中に飛び込む非日常が楽しくて」のめり込んだ。05~09年は平塚市の実業団に所属して毎日練習に明け暮れ、3度世界選手権に出場するも最高2位。現役を退いての優勝に「現役時代はずっと張り詰めていたけど、リラックスして臨めたのが良かったのかも」と苦笑する。普段は葉山の海でアウトリガーカヌーやスタンドアップパドルボード(SUP)をこぐ。3~7歳の3人の子どもを持つ父親でもあり、「家族との時間を犠牲にしてばかり。これからは優先順位を変えます」と笑った。