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(写真・神奈川新聞)

 

幕末に創業し、旧小田原藩の醸造所として栄えた瀬戸酒造店(開成町金井島)で4日、38年ぶりに自家醸造を再開する蔵開きが行われた。地元の酒米や水を使った伝統の代表銘柄などを醸造、販売し、地域活性化につなげていくという。

 

同酒造店は、1865年に創業。旧小田原藩の代表銘柄「酒田錦」を醸造するなどして繁盛したが、1980年に経営難などから自家醸造を断念していた。

 

転機は昨年4月に訪れた。建設コンサルタント会社「オリエンタルコンサルタンツ」(東京都渋谷区)が、地域活性化事業で同酒造店の株式を100%取得して子会社化。昨夏から、自家醸造再開に向けて醸造所のリフォーム工事を手掛けてきた。

 

蔵開きには、同酒造店の森隆信社長、県や町の関係者らが出席。森社長は「当初は建物の老朽化が進み、本当にできるのかと思ったが、温かいご支援があって醸造再開までたどり着けた。開成町の美しい自然、豊かな資源を生かし、新たな歴史をつくっていきたい」と話した。

 

醸造する酒は3銘柄。酒田錦を復刻するほか、町花のアジサイから抽出した酵母で醸した「あしがり郷」、醸造技術を駆使した「セトイチ」を新たに開発し、6月から販売する。

 

オリエンタルコンサルタンツは、近隣の古民家「あしがり郷 瀬戸屋敷」の指定管理者でもあることから、今後は町と連携。発酵食品の販売や体験事業を通して、地域活性化に力を入れるという。

 

問い合わせは、同酒造店電話0465(82)0055。