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(写真 神奈川新聞)

 

横浜市は28日、市内の40~64歳でひきこもり状態にある人が約1万2千人いると推計する調査結果を公表した。40歳以上を対象にした調査は初めてで、ひきこもりの長期化や高年齢化の実態が明らかになった。

 

調査は昨年7~11月に15~64歳の計6千人を対象に実施し、計2331人が回答。若年層(15~39歳)の1・39%、中高年層(40~64歳)の0・9%がひきこもり状態との結果から、市の年齢別人口から若年層で約1万5千人、中高年層で約1万2千人と推計した。

 

若年層では前回2012年度の推計では約8千人だったが、大幅に増加。ひきこもり状態になった時期は10代が多く、きっかけは「人間関係がうまくいかなかった」「病気」「不登校」などが挙げられ、継続期間は10年以上20年未満が最も多かった。

 

初めて調査した中高年層では、ひきこもり状態になった時期は20代と40代が多く、きっかけは「人間関係がうまくいかなかった」「病気」「職場になじめなかった」などが挙げられ、継続期間は10年以上20年未満が最も多かった。

 

ひきこもり群の若年層と中高年層を比較すると、若年層は「就職」や「性格」について悩み、中高年層は「気分や体調」のほか「はっきりした悩みはないがなんとなく不安」と回答した人が多かった。相談先は若年層は「誰にも相談しない」が半数に上ったが、中高年層は「カウンセラー・精神科医」が4割強を占めた。

 

市は「年代特有の傾向がつかめたので、支援や対策を検討したい」と話している。

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