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(写真 神奈川新聞)

 

「ドット絵」と呼ばれるコンピューター上の画像の表現方法で、古今東西の名画を再現した作品展「Mr・ドットマン『ドットアートの世界』」展が、海老名市めぐみ町の市文化会館で開かれている。色の付いた小さなマス目が並び合うことで作品を構成し、緻密さと不思議な世界観が観客を楽しませている。同会館主催で30日まで。入場無料。

 

作者は、同市在住のデザイナー、小野浩さん(60)。かつてゲーム会社の旧ナムコに勤務し、ドット絵が用いられていた往年の「ゼビウス」「ギャラガ」といったアーケードゲームのキャラクターデザインに多く携わった。2013年に独立後、作家活動を本格化し、今回が自身2度目の個展となる。

 

展示の目玉は、近年人気が高まっている江戸時代の絵師、伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風(びょうぶ)」を再現した大作。葛飾北斎の「富嶽三十六景」やレオナルド・ダビンチの「モナリザ」、ヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」など古今東西の名画を表現したものなど、50点以上のドット絵が並ぶ。

 

「幼い頃に通った銭湯のタイル絵に関心を持ったのがドット絵に向き合うことになった原体験」と小野さん。デジタル技術の進歩で表現方法も多様化するが、「制限の中でいかに表現するかにこだわる。難しいが、そこが面白い」。鑑賞に際しては「作品から少し離れた位置で目を細めたりして見てもらい、楽しんでほしい」と話している。

 

午前10時から午後5時まで。17日のみ休館。

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