(写真・琉球新報社)
沖縄県の東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設問題で、砂利を運ぶダンプカーに違法な改造やダンプ表示番号の無記載などが確認された。これまで大量の機動隊を動員して建設に抗議する市民らを排除し、ダンプカーの搬入を誘導してきた警察の対応に対し、識者や市民からは批判が上がった。
17日はダンプカー60台分の砂利がN1地区ゲート内へ搬入されたが、ダンプ表示番号の無記載は確認されなかった。一方、窓に着色フィルムを貼り付けた車両が確認された。
17日の抗議集会に参加した高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会の間島孝彦共同代表は「今日からダンプは荷台や背面に表示される表示番号が書かれ、大きく変わっていた」と指摘。「ずっと(ダンプを)護衛してきた警察が見逃してきたのが不可解だ。私たちに対してはブレーキランプ故障だけでも止めて注意する。警察は完全に沖縄防衛局側に立っていると感じる」と憤った。
沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは「7月から違法な車が走っている。取り締まらないのはあり得ない。(陸運事務所の)はがきの指導だけでは甘い。整備命令が出せる。法律に基づき違法車両の走行を禁止すべきだ」と強く求めた。
識者からも疑問の声が上がった。名桜大学の大城渡上級准教授(憲法学)は取材に「(警察は)市民活動側の正当な表現活動をいたずらに、むやみに違法としている。一方で事業者の完全な違法については市民から指摘されても黙認しているのは、公平中立な職務執行のあり方から問題がある」と強調した。
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