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(写真・琉球新報社)

 

お母さん、私を命がけで産んでくれて愛してくれてステキな名前をつけてくれて本当に本当にありがとう-。

 

沖縄県立向陽高校(半嶺通男校長)2年の金城五月花(さつき)さん(17)が生後2カ月の頃、病気で亡くなった母に宛てた手紙がこのほど「第4回こころからの手紙コンテスト」(毎日新聞社、広島国際大学主催)で最優秀賞を受賞した。

 

母に愛されていたのかという不安や母がいない寂しさ、産んでくれた感謝の気持ちなど17年分の思いを素直につづった金城さんは「今、頑張っているよと伝えたかった。受賞できてうれしい」と喜びを語った。 同コンテストは高校生を対象に毎年、家族に宛てた手紙を募集している。今年は2331点の応募があった。11月27日に広島国際大学で授賞式が開かれた。

 

金城さんは、夏休みの宿題で母への思いを「ありがとうの感謝の気持ち」と題して書いた。

 

母のことを全く覚えておらず、声やぬくもりの記憶もない。「たった2カ月しかお母さんと一緒に過ごせなかったからお母さんもきっと自分のことを覚えていないのではないかとずっと思っていた」という。

 

しかし夏休み前、掃除中に成長日記を発見した。「元気な子どもでよかったと安心感でいっぱいでした。産まれてきてくれてありがとう」とあり、初めて知った母の思いと、一緒に添えられた金城さんをしっかり抱きしめる写真を見て「今まで抱えていた不安がなくなり、涙があふれ出た。私はとても愛されていたんだってようやく気付いたよ」と率直な思いを手紙につづった。

 

また、周りに心配をかけたくなくて強がってきた胸の内も記した。「でも本当はね、お母さんがいなくて寂しい時がある」と、友達が母親とショッピングに行ったり、ご飯を食べに行ったりしている話を「うらやましく思っている」と正直な気持ちを明かした。

 

しかし「寂しいと思ってはいても絶対に口に出さないって決めている。だってお母さんの方が私よりもずっとずっと寂しいと思っているはずだから。お母さんの分まで精いっぱい生きて、笑って、そして楽しむ。これが私のお母さんへの親孝行」とし、「これからもずっと空から私を見守っていてね。私、頑張るから!」と天国の母に誓っている。

 

家族や友達にも話したことがなかった胸の内を包み隠さず書いた金城さんは「賞を気にせずに書いた。書いて良かった。スッキリした」と笑顔で話した。

 

(豊浜由紀子)