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薄紫のかれんな花を咲かせるニゲラ

 

【渡嘉敷】渡嘉敷村の新垣光枝さん(70)が、渡嘉敷区内にある根元船頭屋敷跡の庭園に咲いたニゲラ(キンポウゲ科、別名・黒種草)=南ヨーロッパ原種=を精魂込めて守り続けている。ニゲラは、東日本大震災の被災地・宮城県気仙沼市からの種が育ったもので、今では数十本に繁殖し毎年4〜5月に花を咲かせている。新垣さんは、気仙沼市との絆として大切にしている。

 

元渡嘉敷幼稚園教頭の新垣さんは、東日本大震災後、被災地の気仙沼市の園児らに毎年手編みのマフラーや手作りサーターアンダギーなどを贈り続けている。2014年5月に被災地の園児らに沖縄の絵本やCD、お菓子などを届けるために現地の幼稚園を訪問した際、根元家庭園にあるニゲラと同じ花を偶然見つけたという。

 

根元家のニゲラは、以前に被災地から新垣さんに贈られてきたヒマワリ、コスモスの種子を庭園にまいた際、その種も一緒に交じっていたのが成長して花を咲かせたことが分かった。新垣さんは、被災地との絆が生んだ花だと思い、大事に育ててきた。集落村道沿いの花園にも種をまくと、数十本が毎年花を咲かせているという。

 

新垣さんは「病気になることもあるが、毎年必ず花を咲かせてくれることに、被災地との深い絆を感じて大事にしている」と目を細めた。(米田英明通信員)