ハーブを配合した飼料をヤギに与える、糸数カプラファームの仲村嘉則さん=南城市玉城 画像を見る

 

【南城】沖縄県南城市玉城でヤギの多頭飼育をしている「糸数カプラファーム」(仲村嘉則代表)と南城市地域雇用創造協議会が、共同で「ハーブヒージャー」の開発に取り組んでいる。ヤギ肉が苦手な人や、観光客にも親しんでもらえるよう、飼料にハーブを配合してヤギ独特の臭みを抑えているのが特徴だ。ヤギ肉はイスラム教徒も食ベられるため、同協議会の當眞均さん(50)は「オリンピック選手村での提供も目指したい」と話す。

 

「ハーブヒージャー」を使ったメニュー開発では、ユインチホテル南城の秋吉実総料理長に試作品を作ってもらうなど取り組みを進めている。

 

糸数カプラファームと同協議会は2017年9月からハーブ配合の飼料をヤギに与え始め、18年2月に肉質のデータ解析結果を出した。當眞さんによると、疲労回復に効くとされるアンセリンや、肝機能を高めるタウリンなどの数値が通常のヤギ肉より高く検出されているといい、「スポーツ選手に向いている」と手応えを感じている。現在は解析結果を参考に、ハーブの配合方法を変えるなど、さらなる肉質改良に取り組んでいる。

 

飼料に配合しているハーブはヨモギ、ノニ、ウコンの3種。市内で健康食品を製造・販売している仲善と沖縄長生薬草から残さを提供してもらい、粉末にして飼料に混ぜている。市内で循環型生産をすることで「なんじょうハーブヒージャー」としてブランド化も目指している。

 

仲村代表(57)は「『なんじょうハーブヒージャー』をいろんな人に食べてもらいたい。成功すれば、他農家とも情報共有して市内でブランド化を図りたい」と話し、同協議会と共に市内農業の活性化も目指している。

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