毎月のように沖縄を訪ね、県民にも後輩芸人にも親しまれている、よしもと芸人コンビ・デニス。「ユキオちゃん」「ノブくん」と呼び合う2人は、ブラジル人の父親を持つ植野行雄さんと優しいイケメン松下宣夫さんのコンビ。何度も来る沖縄ではどう過ごしてるの? お気に入りの店は? など質問してみました。
聞き手:饒波貴子(フリーライター)
スージミチも飲食店もナビOK!
ーよしもと芸人さんの中で、沖縄に来る機会が一番多いと聞きました。本当ですか?
松下:間違いない! だいたい月に1回ペースで来ていますよ。沖縄はやっぱりいいですね。
植野:なんと前回来たのは2週間前(笑)。知るほどに居心地が良くなり、観光客気分は抜けましたね。既にルーティンができていて、機内では録画した映画を見たり眠ったり。帰る日は沖縄花月の出番の合間にホテルのプールで泳いで、体を疲れさせる。そして那覇空港でオリオンビール飲んで、機内で眠りにつきます(笑)。
松下:この前は、沖縄が初めての芸人さんも一緒だったので移動車の運転手さんがいろんな場所を走ってくれたんですよ。僕らはたいていの道を把握していて、ユキオちゃんなんて「このステーキ屋は国際通り店もあるけど値段が違う」とか言ってて、もうナビできるレベルまで来てるなと実感しました(笑)。
植野:県民に近づいてきましたね(笑)。久茂地でよく行く店は6軒ほどあります。久茂地はごはん食べるのにいいエリアですね。
松下:芸人は飲みに行く機会も多いので、お店に詳しくなります。ユキオちゃんはジャンル別に、いろんな店を紹介できるはずですよ。
植野:今ハマっているのは栄町の居酒屋。表の電気を消して、お客さんを入れる気がない店です(笑)。おばちゃん2人でやっていて、焼きテビチとおでんが最高においしい!
松下:ユキオちゃんが大ハマり。混んでいる時に焼きテビチを注文したら「2時間かかる」って言われた(笑)。それでも通っています。
植野:ほんま沖縄のおばちゃんって感じで客の方がご機嫌うかがいながら…注文したくても待つしかありません。この前なんて、外で待っているお客さんを案内してって頼まれました(笑)。
松下:急に外国人顔が外に呼びに行ったらびっくりするな(笑)。でも焼きテビチはカリッカリに焼いて揚げるような調理法で、僕も大好き! ユキオちゃんはごはん好きだから、連れて行ってもらったおいしい店をインプットして、自分でまた行くんだよね。
植野:芸人仲間を連れて行って感謝されることもあります。沖縄そばなら「いしぐふー」、豚しゃぶも好きだし、沖縄花月からちょっと歩いたとこにある「ステーキハウス88 Jr.」。美味しすぎるから、最近はステーキハウス88と沖縄花月がコラボして「沖縄花月限定オリジナルステーキサンド」の販売まで始めちゃいましたよ~。うま味たっぷりのサーロインを特製バンズで挟んだステーキサンドなんです。あと「ステーキハウス88Jr.」の手前の喫茶店は、漫画が読みたい時に行っています。僕のお父さんが外国人だからか、実家ではよくスパムが出てきたんですよ。だから今でも、ポーク卵定食は大好きです。
松下:沖縄花月近くの「八重山そば ジュネ」や「おきなわステーキ」にも行きますし、沖縄のちゃんぽんはベタに好き。芸人仲間には「ここに行ってください」と、お気に入りの店を紹介していますよ。地元を良いと思わせたい沖縄県民の感覚になっているかもですね(笑)。
植野:宿泊する芸人さんには、聞かれもしないのにイチオシの店を勧めます。疲れている人には瀬長島ホテルの「琉球温泉 龍神の湯」でゆっくりして、夜中までやってるごはん屋さんを教えるとか。
松下:「この人タバコ吸わへんから、この店かな~」とか(笑)。毎月来るから沖縄の情報覚えよう、って気持ちになるんでしょうね。
植野:マメな性格ではありませんが、もう3~4年くらい来ていますから。知っている情報は教えたいし、また来たい。でも最近は日帰り続きで悲しい。例えるなら、彼女とキスしかできずにじらされているような気持ち(笑)。
松下:じらされてる~! 沖縄の夜も過ごしたいという気持ちを高めていますね(笑)。沖縄は街がギュッとしていてタクシーで行きやすいのも魅力ですよね。
植野:道路を挟んだだけで街の雰囲気が変わる。久茂地から松山など、ごはんを食べたら移動して飲みに行くとかできていいですよね。いろんな地方に行きますが、朝までやっている店が多い点で沖縄はトップクラスです。
ウチナータイムに慣れました
ー沖縄の人の印象やエピソードを教えてください。
松下:沖縄花月に来ていただくお客さんは、あったかいな~って感じます。一歩踏み込めば心を開いてくれますし、個性のある名物客もいらっしゃいますね。
植野:沖縄芸人総出演のランキングライブでよくMCを担当しているので、沖縄の芸人は全員知っています。
松下:沖縄芸人は個性豊かで、キャラも濃くて、めっちゃおもろいですね~。
植野:「あと5分で着きます」って言っておきながら遅れる後輩芸人のウチナータイムに慣れ過ぎて、もうムカつかなくなりました(笑)。沖縄はそういうところもあると納得しています。
松下:人懐っこい方が多い印象。この前ティッシュで指を包んで、人形劇を披露してくれるタクシー運転手さんに会いました。赤信号で車が停まった時、劇を進めてくれるんです。沖縄花月に着いたのでお金払って降りようとしたら、「ちょっと待ってくれ!」ってラストシーンを演じ始めたんですよ。それは見なきゃと思いましたね(笑)
植野:変なおっさんや!(笑) 時間がゆっくり流れるのが沖縄らしさ。東京にいると時間に追われ過ぎているのかもしれませんが、沖縄にいるとイライラしないというか。先輩と話したんですけど、電車社会が一番イライラする。駅や車内が混んでいる、人と肩がぶつかり荷物が体に当たる、自分だけ座られへんかったとか、そういうイライラがあるんですよ。沖縄はゆいレールのみであまりイライラせず、人も多くありません。ゆったり気分で過ごせます。
松下:沖縄にプライベートの友人がいる訳ではありませんが、話しかけたら沖縄の人はめっちゃしゃべってくれるってイメージあります。勝手なイメージですけど、気さくですよね。
沖縄の良さ、芸人仲間に伝えます
―飲食店は詳しそうですが、沖縄で行きたいところといえば?
植野:北谷の美浜アメリカンビレッジは昔デートで行きましたけど、南部・北部はあまり行ってない。北部も知ってほしいって言われます。そういえば女の子に連れられて、南部のプライベートビーチでキャンドル灯して星を見た思い出があるな~(笑)。
松下:ユキオちゃん、一応押さえてる(笑)。僕も南部は豊見城市の美らSUNビーチでバーベキューしたくらいかも!? でも沖縄には来すぎて肌が合ってきたって実感します。近所のなじみの場所に行くくらいの感覚です。
植野:短パンなどラフな格好で来ますもんね。これからは離島めぐりもしたいな。
松下:離島も行きたいけど僕は釣り! 波の上ビーチの近くでめっちゃ釣り人が多いスポットを見かけて、ほんま行きたいって思いました。那覇一文字にも行きたいし、街中でGT(ロウニンアジ)っていう大型魚が上がっていると聞いたから早く挑戦したい。大型魚と闘うって釣り人のロマン。釣り場として夢があるのが沖縄だと思っていますし、次の取材では「GTあげた」って報告します(笑)。
植野:このインタビューもルーティンでどうぞ。予定を組みながら「あれ!? 最近デニス入れてない」と気付いてスケジュールに加える、沖縄花月方式で取材をお願いしたいです(笑)。
松下:一番沖縄に来ているデニスに話聞かなきゃ!「あかんあかん、今月忘れてた~」って謎の錯覚に陥りますよ(笑)。
植野:沖縄に来られるのは本当にありがたいです。東京や大阪の芸人にも沖縄の良さを紹介したい。
松下:ワンマンライブは、東京よりも沖縄の方が開催回数が多い(笑)。インディアンスさんとのツーマンライブも好評で2回やりましたが、実は沖縄だけで存在しているライブなので東京からもお客さんが見に来てくれました。
―インタビューして感じましたが、仲良しコンビですね!
植野:コミュニケーションばっちりで、仲良くしてます。ムカつく時もありますけど。
松下:ユキオちゃんが怒るか怒らんかがコンビの全て。俺は中身がないかもしれません…(笑)。
植野:ノブくんは優しいですが、ほんまに中身がないのかまだ分かっていません。まぁどうせ、明日も明後日も一緒やし…って思ってますね。でも自称メンヘラの僕は、イラっとしたらはっきり伝えていますよ。沖縄のみなさま! そんなデニスをよろしくお願いします!
【デニス プロフィール】
<Twitter>
デニス 植野行雄 @YUKIOUENno
デニス松下宣夫 @mtstn3ib
結成年月:2010年 04月
出身:NSC東京校 15期生
☆植野行雄(うえの ゆきお)
性別:男性
生年月日:1982年07月17日
身長/体重:178cm /80kg
血液型:O型
出身地:大阪府 吹田市
趣味:裁判を傍聴しに行くこと/卵かけご飯に合う食材を探すこと/ケンカの仲裁/顔真似/エピソードトーク
☆松下宣夫(まつした のぶお)
性別:男性
生年月日:1984年05月28日
身長/体重:176cm /60kg
血液型:A型
出身地:徳島県 板野郡
趣味:釣り(サンケイスポーツ連載中)、パチンコ、各地の立ち食いそば、うどん
特技:人間ポンプ、釣り、マシュマロキャッチ
<よしもと沖縄花月>「デニス」ほか、東京や大阪で活躍する多くの芸人、沖縄所属の芸人も舞台に立つ『よしもと沖縄花月』は365日毎日営業中! お友達とご家族と、気軽にお越しください。
那覇市前島3‐25-5 とまりんアネックスビル2F
お問い合わせ:チケットよしもと 0570-550-100
公式サイト==> http://www.yoshimoto.co.jp/okinawakagetsu
※最新インフォメーション
ステーキハウス88とコラボした「沖縄花月限定オリジナルステーキサンド」発売中! うま味たっぷりのサーロインを特製バンズで挟んだステーキサンドで、「笑って・食べて・また笑う」をお楽しみください♪
よしもと沖縄花月×ステーキハウス88「オリジナルステーキサンド」料金1000円(税込み)
ご注文はこちらから(各公演日3日前19時まで受付。購入後のキャンセル・変更はできません)
↓
https://secure.yoshimoto.co.jp/okinawakagetsu/
饒波貴子(のは・たかこ)
那覇市出身・在住のフリーライター。学校卒業後OL生活を続けていたが2005年、子どものころから親しんでいた中華芸能関連の記事執筆の依頼を機に、ライターに転身。週刊レキオ編集室勤務などを経て、現在はエンタメ専門ライターを目指し修行中。ライブで見るお笑い・演劇・音楽の楽しさを、多くの人に紹介したい。