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沖縄本島南部の小学生サッカーチームに所属する少年2人の後頭部を蹴ってけがを負わせたとして、県警が監督の40代男性を傷害容疑で那覇区検へ書類送致していたことが、27日までに関係者への取材で分かった。事件を受け少年2人はチームを辞めた。チームは活動を自粛していたが、別の保護者や子どもからの要望を受け、男性が監督を続投する形でこのほど活動を再開した。

 

監督の男性は本紙取材に「(少年2人に)一生懸命やらないと仲間から信頼されないということを伝えたかった。2人がサッカーができなくなったことは残念で、きっかけをつくってしまい申し訳ない」と話した。

 

関係者によると、男性は9月下旬ごろ、南部の小学校グラウンドで練習試合後、少年2人の後頭部を蹴った疑い。2人は頭部や頸部(けいぶ)に打撲・挫傷などのけがを負った。試合の点差に対するペナルティー運動中で、2人がまじめにやっていなかったという。2人の保護者が被害届を出し、県警は10月下旬に書類送致した。

 

少年の1人は今後サッカーはやらず、もう1人はサッカーはやりたいが小学校ではやらないとしている。現在も頭部に痛みがあって通院したり、男性を怖がったりしているという。

 

男性が日本サッカー協会のライセンスを持つ指導者であることから、県サッカー協会は再発防止で男性に注意勧告した。今後は、刑事事件の結果を踏まえ処分を検討する方針だ。

 

2人の保護者は治療代などを求め民事訴訟を起こす考え。保護者は「反省し二度とこういうことを起こしてほしくない」と訴えた。一方、男性に監督続投を求めた保護者は、体罰は許されないとしつつも「子どもたちの監督への信頼も強いものがある」とした。

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