平和ガイド育成事業の研修を終え、笑顔で修了証を受け取った24人の中学生ら=22日、糸満市役所 画像を見る

 

【糸満】2018年度の糸満市平和ガイド育成事業の修了式が22日、糸満市内で開かれた。県内外で沖縄戦や平和について学んできた中学生24人は保護者らを市内の慰霊塔などに案内し、しっかりした口調で歴史の事実や体験者の経験を伝え、平和ガイドとしての学びの成果を披露した。修了式で生徒らは、今後も学び続け沖縄戦の記憶を次世代へ継承することを誓った。

 

沖縄師範学校男子部の生徒の慰霊塔である沖縄師範健児之塔では、ガイドらとほぼ同じ年代だった鉄血勤皇隊の学徒たちの戦場体験や、真和志村長だった金城和信さんが建てた最初の「健児之塔」などについて細かく紹介した。

 

小中学生が3年間継続して学ぶ同事業で、今回参加したのは2年目と3年目の中学生。2年目の宜野座愛未さん(13)=西崎中2年=は「長崎県の研修など、自分が学んだことを身の回りにいる人たちに伝えたい」と話した。呉屋ひよりさん(14)=潮平中2年=は「沖縄に住んでいるのにこんなに知らないことがあるのかと実感した」と振り返った。

 

3年目の千葉悠平さん(15)=三和中3年=は「人前で発表するのが恥ずかしかった1年目に比べると、知識が増え成長したと感じた」と自信を見せた。上原恋芽(こいめ)さん(14)=糸満中2年=は「3年間でガイドが上手になった。これからも沖縄戦について調べ伝えていきたい」と話した。

 

3年間の受講が終わっても継続して参加した受講生3人には、参加証明書が授与された。小学5年の時から参加する名嘉真沙南さん(17)=那覇西高2年=は「毎年メンバーが異なり、視点も違うので新しい発見や学ぶことがある」と話した。

【関連画像】

関連カテゴリー:
関連タグ: