「まんぷく」加藤雅也の原点は…沖縄・座間味島だった 「俳優人生を一巡した」と感じた映画「ココロ・オドル」
「沖縄の持つ良さが再認識できる映画。ぜひ足を運んで見てほしい」と語る加藤雅也=那覇市の桜坂劇場

 

映画「ココロ、オドル 満月荘がつなげる3つのストーリー」(岸本司監督)が2日から那覇市の桜坂劇場で上映されている。座間味島の美しい自然を背景に、満月荘を経営するおばぁ(吉田妙子)と孫の雄飛(尚玄)の周囲で起きる男女や家族の問題をオムニバス形式で伝える。第3話「家族になれない父と娘」で碧(池間夏海)の父夏樹役を演じた加藤雅也に同作の魅力などについて聞いた。(聞き手 金城実倫)

 

―作品の印象は。

 

「座間味島の美しい自然を背景に、何かを抱えて生きる家族や男女の姿を沖縄の独特なリズムで描いている。東京ではつくれない作品だと思う」

 

―「マリリンに逢(あ)いたい」(1988年)以来30年ぶりに座間味で演じた。

 

「コンクリートの建物やアスファルトの道路が増え、以前の素朴な雰囲気とは変わっていたが、当時少年少女だった島の人が大人になっていて、自分に声を掛けてくれた。マリリンの銅像や作品の記念碑を見たが、島にとってあの出来事はとても大きかったのだと改めて感じた」

 

「あの映画は俳優を始めた頃だったので、とても思い入れのある作品。30年を経て今回また座間味で演じることができ、俳優人生を一巡したような気がする」

 

―劇中、夏樹が、妻と駆け落ちをした島の若者、竹一(新垣晋也)に殴られながら耐える場面がある。

 

「岸本監督の意向が強く出ているシーンだ。自分だったら耐えられず殴り返すが、島の風景と流れる空気が彼をそうさせてくれるのだろう」

 

―岸本監督の印象は。

 

「彼はよく『琉球ノワール』というジャンルを作りたいと話している。沖縄の素晴らしい自然を描写するのもいいが、闇や陰影の部分も描きたい。自分も沖縄にはそういう場面がたくさんあっていいと思う。今後も機会があれば彼の作品に携わりたい」

 

―作品を見る人に向けて。

 

「島の自然や人の温かさなど、普段当たり前のように接している沖縄の良さをこの作品を見て改めて再認識してくれたらいいと思う。ぜひ多くの人に見てほしい」

 

(2019年2月8日 琉球新報掲載)

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