体術をふんだんに取り入れ、独創的な演出が魅力の琉球忍者ショー=6月21日、読谷村のレキオスシアター 画像を見る

 

【読谷】「琉球忍者」の魅力で外国人観光客を呼び込め―。沖縄県読谷村残波岬公園内のシアターを拠点に、新世代エンターテインメント劇場「琉球忍者」を運営するアシビエンタープライズ(當山浩社長)は、演者が外国人に人気のある「忍者」と「侍」の技術を磨き、外国人観光客の集客を狙っている。研修などを通じて技術向上に努め、本物のエンターテインメントの提供を目指す。

 

6月には日本を代表する殺陣師、五代新一さん(29)を講師に招き、本格的な刀や礼儀の所作を学んだ。當山社長の「沖縄の新たな観光資源として琉球忍者を普及させたい」という強い思いで、研修が実現した。県産業振興公社のグローバル産業人材育成事業の助成金を活用した。

 

研修で演者らは、刀の置き方や正座、礼を含む所作だけでなく、基本動作一つ一つの意味やショーで使える殺陣の技術など多角的に習得した。當山社長によると、在籍する演者のほとんどが地元・読谷村出身で、平均年齢は23歳。独学で技を磨きショーを構成してきた。

 

最近は忍者や侍の体験プログラムに参加する外国人観光客から、所作の意味や琉球忍者の歴史について質問を受ける機会が増えたという。

 

當山社長は「お客さんに求められているのは本物の技術と知識なのかもしれない」と語る。琉球忍者がクールジャパンとして世界で認められることを目標に掲げており、「リアリティーを追求することでエンターテインメントの可能性を広げたい」と力を込める。

 

五代さんは沖縄空手をふんだんに取り入れた独創的な琉球忍者ショーを高く評価する。演者一人一人の向上心と吸収力に驚いたといい「今後、幅広いファン層を獲得できるはず。沖縄でしか見られない唯一無二のショーを楽しみにしている」と激励した。
(当銘千絵)

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