「食感も大きさも味も最高」と、ケンサキイカを食べる箸が止まらない糸満漁業組合の組合員=4日、糸満漁業組合 画像を見る

 

【沖縄県糸満】高級イカとして人気の高いケンサキイカを、海人の町・糸満市のブランド海産物として売り出そうと、糸満漁業協働組合などがPR活動を始めている。3日には1トン弱が水揚げされ、豊漁と期待以上の味わいに組合員らは「人気が出ること間違いなし」と、手応えを感じている。

 

ケンサキイカは胴の長さが30~40センチほどで、県内に広く流通しているセーイカ(ソデイカ)よりも小ぶりだ。ただ味はセーイカより濃く、ほのかに甘い。流通価格はセーイカの3~4倍と高値だが、味の確かさを理由に県内外で人気を集めている。

 

糸満漁協はセーイカの拠点産地。消費の中心はセーイカだが、近年は資源の減少が顕著で、新たな水産資源の開拓に注目が集まっていた。

 

そこで期待が寄せられたのが、ケンサキイカだ。ケンサキイカの好漁場は糸満漁港から北西へ約320キロ先の東シナ海に広がる大陸棚。今回は糸満漁港を出発した第八昂和丸が狙いを定め、13日間停泊し、ケンサキイカを漁獲した。

 

4日、関係者数人が糸満漁港に集まり、前日に水揚げしたケンサキイカを刺し身にして試食した。「うまい」「どの店で出しても問題ない」と自信たっぷりに話し、一人残らず箸が止まらなかった。第八昂和丸の船長、西村昂平さん(36)は「いい状態のケンサキイカがたくさん取れた。糸満市民はもちろん、市外の人にも味わってほしい」と笑顔を見せた。今回取れたケンサキイカは、市内の飲食店や、市内外、県外のホテルなどで味わうことができる。

(嘉数陽)

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